経済の死角

さぁ6月「放射能と梅雨」にはこう立ち向かえ

雨に濡れたらどうなる?洗濯物は?
入梅直前の今、知らなければならない

2011年06月05日(日) フライデー
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 福島原発の事故から2ヵ月半。5月23日、九州南部では梅雨入りを迎えた。関東地方は6月8日頃、福島県など東北南部は12日頃の入梅が見込まれている。

 梅雨と聞いて頭をよぎるのは、大気中に飛散している放射性物質を含んだ雨が我々の頭上に降り注ぐのではないか---という恐怖である。

 放射性物質による人間や環境への影響を調査研究している日本大学歯学部アイソトープ共同利用施設専任講師・野口邦和氏はこう語る。

「現時点で空気中を飛んでいる放射性物質はほとんどありません。文部科学省が発表した5月23日時点の数字で言えば、

 東京都文京区や神奈川県横浜市で0・04マイクロシーベルト。ほぼ人体に影響を与えないレベルなので〝放射能の雨〟に対して神経質になる必要はないです」

 むしろ問題なのは、すでに地表に落ちてしまった放射性物質のほうだと野口氏は指摘する。

「特にセシウム137は半減期が30年と長く、なかなか消えない。福島県郡山市(福島原発から約60km)は市独自の基準を定め、小中学校の校庭の表土を1~3cm除去して放射線量を5分の1にまで減らしたのですが、こうした試みが全国的に広がるかもしれません」

 福島県から関東地方にかけて、福島原発がまき散らした放射性降下物(フォールアウト)が地表に溜まっている。その分布の南端は、5月11日に南足柄市産の茶葉から暫定基準値を超える550~570ベクレルの放射性セシウムが検出されたことからも分かるように、約300km離れた神奈川県西部にまで及んでいる。

 さらに、気象業務支援センターの村山貢司専任主任技師の気象予測によると、

「今年の梅雨の特徴は、晴れの日と土砂降りの日がハッキリすること。集中豪雨が発生する危険性も平年よりも高い」

 それだけに、土砂災害や河川の氾濫などが起これば汚染された地域はますます拡大し、甚大な被害が生じることは想像に難くないだろう。

 また、放射能問題に詳しい北里大学獣医学部の伊藤伸彦教授は、より身近なレベルでの注意を喚起する。

「ジメジメとした湿地や水たまりには、雨水と一緒に流れてきた放射性物質が溜まっている危険性があります。近づかないほうが賢明でしょう」

〝現実〟を語らぬ測定値

「公的機関が発表した数値を鵜呑みにしていては自分の身は守れません。そもそも計測地点が少なかったり、ピント外れの場所で計測している場合が往々にしてあるんです」

 と解説するのは、土壌汚染問題に詳しい日本環境学会理事の坂巻幸雄氏だ。

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