経済の死角

福島第一原発止まらない大量の「放射能汚染水」その行方

推定1000万キュリー、天文学的放射能量

2011年05月31日(火) 週刊現代
週刊現代
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〔PHOTO〕gettyimages

 日本の原子力開発の最高権威として知られる石川迪夫・日本原子力技術協会最高顧問(77歳)が、5月18日、『電気新聞』に寄稿した論文が関係者に衝撃を与えている。

 石川氏は、福島第一から垂れ流される放射能汚染水は、驚くべき高濃度に達していると指摘する。

〈頭の痛い高濃度汚染水の話だ。

 原研OBが集まっての原発対策検討グループの検討結果では、破損した3基の原子炉が持つ放射能の総量は、コバルト60に換算して約十数億キュリーと推定している。その僅か1%が混入したとして、冷却水が持つ放射能量は1000万キュリーにもなる。これはとんでもない恐ろしい量なのだ〉

 石川氏によると、1万~5万キュリー程度のコバルト60でも、厚さ1・5mのコンクリート壁で覆われた室内で保管する。今回漏出した水に含まれるのはその1000倍、1000万キュリーと推定される(37万テラベクレルに相当)。

〈1000万キュリーとなると、それはもう、感覚外だ。10円(10キュリー)を遣り繰りしている貧乏人に、1000万円を都合せよと言うに等しい〉

 さらに心配されるのは当初注入された海水に含まれていた塩分の影響で、推定される炉内に残る塩分量は総計100tにも及ぶ。この大量の塩が、配管や設備の腐食を早め、汚染水が漏出する恐れがあるという。

〈この大量の塩が炉心にどう作用し、どのような性状の物体を作っているのか、僕には見当がつかない〉

 石川氏は事故後に渡米し、アメリカ・原子力規制委員会のヤツコ委員長と面会、「4号機のプールに水がないというのは、事実誤認だ。使用済み燃料プールの処理は峠を越えた」と主張している。

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