経済の死角

勝間和代(経済評論家)×高橋洋一(嘉悦大学教授)vol.2
「経済成長なしの増税」では財政再建はできない

2010年05月31日(月)
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vol.1 はこちらをご覧ください。

勝間:いま増税議論が盛んですね。バブル期の景気がいいころでも60兆円、70兆円しか税収はなかったんだから、増税をしないと日本の財政はもたないという話がつねに出てきます。これはどうお考えですか。

高橋:国家財政の破綻というのを経済学できちんと定義すれば、債務残高でもネット債務残高でもどちらでもいいんですが、そのGDP比が「発散する」ということです。

 要するに限りなく大きくなる。これが破綻です。つまりプライマリーバランス(財政収支)が仮に赤字だとしても、財務残高のGDP比が大きくならなければいい。

勝間:発散していかなければいいと。

高橋:いまプライマリーバランスのGDP比っていうのはたぶん8%、9%になっているんだけど、これが来年が7%になる、その次は6%になるとか、小さくなっていけばOKです。

勝間:絶対値の数字をみていてはいけない。

高橋:ええ。債務残高がGDPに比べてだんだん減るようになれば、問題はない。発散はしません。

0%成長なら何をやっても破綻する

勝間:高橋さんからご覧になって、日本のプライマリーバランスは良くなっていくんですか、悪くなっていくんですか。

高橋:実はプライマリーバランスは名目成長率を上げたら、すぐ回復するんです。

勝間:2%くらいにすればいいっていうことでしょうか。

高橋:名目成長率が2%のまんまだと、プライマリーバランスが回復するのはなかなか難しいです。

勝間:名目2%では厳しいですか。

高橋:厳しいです。かなり難しいですね。しかし名目4%くらいになれば、何もしなくてもほっといても良くなります。名目2%だと大幅な歳出削減努力とか、いろんな他の努力が必要になるんです。

勝間:ましてや、いまは名目が0とか1%ですからね。

高橋:名目0は論外ですよ。名目0がずっと続くんでしたら、さっきのプライマリーバランスが良くなっていくっていう条件をまず満たしません。それは破綻に近づくことになります。

勝間:それでは、どんなに増税したってムダですよね。

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