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「早死にの家系」「長寿の家系」という言葉をよく耳にするが、はたして、寿命は遺伝によって決まるものなのか。
京都大学医学部・近藤祥司助教授が言う。
順天堂大・白澤卓二教授 「100歳まで生きる人は、両親が90歳まで生きたとか、長寿家系であることは間違いないようです。
いままでは細胞の老化は分かっても、個体の老化の解明にはつながらなかった。現在はむしろ、遺伝子と環境の両面で研究をしていこうという方向です。
老化は複雑で一つの遺伝子だけでは解明できないということを示唆しているとも言えますね」
具体的にはどの程度遺伝するものなのか。父親、母親からの遺伝素因が寿命に何%関与しているのかを調べた実験がある。順天堂大学大学院医学研究科・白澤卓二教授が説明する。
親から25%を受け継ぐ
「遺伝子が100%同じ一卵性双生児と50%同じ二卵性双生児が何歳まで生きたかということを1世紀にわたって調べたデンマークの研究です。
育った環境は一卵性も二卵性もまったく同じ。それぞれの寿命を調査研究していくと、遺伝素因の何%が寿命の決定に関わっているかが分かるわけです。その結果は、日本人とヨーロッパ人の違いは多少ありますが、遺伝素因は平均で25%。残りの約75%の非遺伝素因は、生活習慣などの環境素因です」
寿命は遺伝的要素より、環境や生活習慣が強く影響しているのだ。
大正 12年の日本人の平均寿命は男性が42歳、女性は43歳だった。'08年は男性が79歳、女性が86歳だ。大正時代といまの時代で遺伝子そのものや構成などが変わったという可能性は限りなくゼロに近い。つまり、寿命が延びた理由は、環境要因の変化としか考えられないことになる。
寿命はこうすれば延びる
ではどうしたら長生きできるのか。実は、人間の体には、うまく働かせることで寿命を延ばすことができる長寿遺伝子というものがあることが確認されている。
「寿命研究にもっとも多く使われているのはエレガンス線虫という体長1㎜ほどの虫とショウジョウバエです。約1万9000個の遺伝子がある線虫の場合、大体寿命が21日。人間は約2万2000個ですから、遺伝子の数はそれほど変わらない。1万9000個のうち、寿命をコントロールしている遺伝子は50ほど。
人間にも50個ぐらいは寿命をコントロールする遺伝子があると考えられる。実験上は遺伝子操作をすることで、線虫の寿命が1・5倍~2倍に延びています」(白澤教授)
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