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政治政策 週刊現代

東京五輪の記念コインで小遣い稼ぎ…財務省の姑息な思惑

儲けたいのはわかるけど

先のオリンピックでは10億円の儲け

6月22日、東京オリンピック・パラリンピックの開催を記念した貨幣の発行枚数が発表された。

今回、第1次発行分となる銅製の100円貨幣は、オリ・パラ2種類のデザインでそれぞれ394万8000枚が発行される。

皇族の慶事や国際的なスポーツ大会ごとに発行されている記念貨幣だが、官庁のどの部門が担当しているのか、どれくらいの歴史があるのか、収益がいくらかを知る人は少ないだろう。

まず、記念貨幣にかかわる法制度を理解しておこう。財務省の広報誌『ファイナンス』によれば、日本で記念貨幣が誕生したのは1964年、東京オリンピックの開催を記念して発行されたのがはじめてとされている。実際、財務省のホームページにある記念貨幣一覧も、1964年以降のものが掲載されている。

 

記念貨幣の発行は財務省が管轄しているが、企画を担当する部署は、文書改ざん事件で有名になってしまった理財局である。ただし、国有地の売却にかかわる部門とはセクションが異なり、国庫課通貨企画調整室が企画を担当し、実際に製造するのは造幣局だ。

肝心の収益であるが、貨幣の原価は偽造につながるおそれがあるため「国家機密」になっている。だが売り上げなら単純計算でわかる。

'08年~'16年に発行された地方自治法施行60周年記念貨幣の例を考えてみよう。

これは、地方自治法施行60周年を記念し、各都道府県のご当地図柄によって発行されたものだ。最終回の発行は'16年7月の東京都であった。

1000円貨幣が6017円の売価で10万枚、500円貨幣が500円で172万枚発行された。これによる収入は14・6億円である。

あくまで推測だが、貨幣の製造原価は500円貨幣で25円程度と言われている。記念貨幣の製造原価は一般のものより高いであろうが、1000円貨幣で1000円、500円貨幣で250円と計算しても、10億円近い利益になったはずだ。