約1ヵ月のDL(故障者リスト)入りから復帰した大谷翔平(photo by gettyimages)
野球

大谷もマー君も入っちゃった…メジャー独特の制度「DL」って何?

元エンゼルス・長谷川滋利が徹底解説

日本人投手が相次いでDL(故障者リスト)入りしてしまったメジャーリーグ。自身もエンゼルスで現役時代、DLに載った経験を持つ長谷川滋利さんが、「そもそもDLって何?」「入ったらどうなるの?」 という素朴な疑問に答えます。

メジャー特有の「DL」の実態

メジャー各チームでローテーションを守っていた日本人投手が相次いで離脱し、6月にはスターター(先発投手)全員が故障者リスト入りするという事態がおきました。

 

5月下旬にカブスのダルビッシュ有投手は右上腕三頭筋の炎症、ドジャースの前田健太投手は股関節の張りでそれぞれ離脱。6月に入るとエンゼルスの大谷翔平選手が右肘内側側副靱帯、ヤンキースの田中将大投手が両太もも裏を痛めてDL(故障者リスト)に名前が載ってしまいました。

前田投手は6月13日に復帰してから3勝1敗、過去2試合はともに9奪三振と調子を上げていますが、大谷選手は7月4日に打者として復帰したばかり。投手復帰は今後の検査次第との報道があります。

投手大谷の最後の登板は、6月7日(photo by gettyimages)
DLからの復帰後、3勝を上げている前田健太(photo by gettyimages)

まず、このDLですが、日本のプロ野球にはない制度なので、簡単に説明したいと思います。

DLとは英語で「disabled list」の頭文字です。直訳すると「できなくなったリスト」、つまり、これに載った選手はプレーできません。

期間は10日間と60日間、あとは脳震盪を起こした選手のみが入る7日間があります。

僕が現役の頃は、脳震盪以外は最短で15日間だったのですが、2016年オフに労使協定が更新された関係で最短10日間に短縮されました。

一概には言えませんが、10日間の場合は「とりあえず張りがあるから検査しよう」といった様子見や軽い炎症などの場合もありますが、60日間の場合は骨折だとか筋断裂といった大怪我の場合に適用されます。幸い、上記の日本人4選手はすべて10日間でした。10日間でまだ判断つかない場合はまた10日、さらに10日と、10日単位で延ばすことはよくあります。

メジャーリーグでは、各球団の選手登録は40人に定められています。そのうち25人がベンチ入りを許され試合に出場できます。アクティブ・ロースターとも呼ばれる25人ですね。

そして10日間のDLに誰かの名前が載ると残りの15選手からベンチ入り選手を補充するわけです。たとえば、DLに載った選手が復帰のためにマイナーで調整登板をしても、それはマイナー落ちではなくメジャーリーガーとしてマイナーに出場するということになります。

マイナーに落とすと他のチームに獲られる危険性もありますし、DLに載っていれば、それぞれの選手の契約形態のまま治療やリハビリに専念でき、復帰もスムーズに行える。そう考えるとわかりやすいでしょうか。