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高体連が隠蔽した「第2の日大タックル事件」衝撃映像を公開!

インターハイ出場を懸けた決勝戦で…

発売中の週刊現代に、驚きのニュースが掲載されている。インターハイの男子ハンドボールの試合で、日大の「タックル」と同質、いやそれ以上に悪質なラフプレーがあったのだ。

試合中に「証拠動画」が撮られていたのはもちろん、相手側チームが終了後に検証を求めたことも、あの事件を彷彿とさせる。ノンフィクションライター・角岡伸彦氏のスクープリポートをお届けする。

コートにくずれおちた選手

日大アメフト部の監督・コーチがかかわったとされる悪質タックル問題が発覚してから約1ヵ月後の6月10日。インターハイ(全国高等学校総合体育大会)大阪府予選のハンドボール男子決勝戦で、特定の選手にひじ打ちしたり、首を抱え込んだりするなどのラフプレーがあった。試合前に選手同士がSNSで暴行を呼びかけていたこともわかった。

試合会場の家原大池体育館(大阪府堺市)は、立ち見を含めた約900人の観客が、インターハイ出場を懸けた熱戦を見守った。

対戦したのは大阪体育大学浪商高校(浪商)と桃山学院高校(桃高)。浪商は今春の全国選抜大会で3位、桃高は過去に全国大会準優勝を6度経験した強豪校。共にインターハイ出場の常連で、ライバル同士でもある。

 

前半(30分間)は、12対15で桃高がリード。後半(同)の13分40秒に、問題のプレーがあった。ボールを追う選手たちから約5メートル離れたコート内で、桃高の阿倍昭選手(仮名)が、浪商の熊取勇一選手(仮名)をマークしていた。

阿倍選手が背後から、すぐ前にいた熊取選手の左上腕付近を左手で約2秒間、触れた。後に大阪高体連ハンドボール専門部(以下、大阪高体連)は、ユニホームを引っ張ったとしているが、いずれにしても、よほど執拗でない限り、重大な反則ではない。

すると熊取選手が、すかさず右ひじを後ろに素早く引き、背後にいた阿倍選手のみぞおちを突いた。阿倍選手は崩れるようにうずくまり、額をコートにつけたまま、約10秒間、動けなかった。

桃高の監督が審判に反則を訴えたが、審判は2人ともボール周辺のプレーに集中していたため、熊取選手の行為は目に入っていなかった。ハンドボールは、コートの外でも3人の運営役員(JHA・日本ハンドボール協会オフィシャル1人、テクニカルデレゲート2人)が試合を監視している。だが、この3人も熊取選手のラフプレーを見ていなかった。

その後、両選手も参加し、試合は再開された。この時点で、19対21で桃高がリードしていたが、残りの16分余りで浪商が盛り返し、29対28の1点差で優勝した。

「あのラフプレーがあったから負けたというわけではないと思います。再試合を求めているわけでもありません。結果は結果ですから。ただ、コート内であったことは、正しく判断してもらいたいという気持ちはあります」

桃高の関係者がそう語る。試合終了後、桃高側は、関係者が撮影していた試合の映像を大阪高体連に提出し、ラフプレーの検証を求めた。大阪高体連は、試合の翌日、浪商、桃高の両選手から事情を聞いた。これに対し熊取選手は、相手の左手を振りほどこうとしてひじが当たった、と語った。

背後にいる阿倍選手の左手を振り払おうとして左ひじを動かすならともかく、右ひじを後ろに引くのは不自然ではある。