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それでも日本が引き続き「GK川島」を起用すべき理由

フィールドの選手とはワケが違う

ロシアW杯、日本は今夜のグループリーグ第3戦、ポーランドとの試合を「引き分け以上で決勝トーナメント進出」という好条件で迎える。コロンビアに勝利し、セネガルに引き分け、積み上げた勝点は4。対するポーランドは2連敗で、すでにグループリーグ敗退が決定。両者の明暗が分かれた形での一戦となった。

しかし、油断は禁物である。

「相手は敗退が決まったポーランドで、引き分け以上なら楽勝」――。

 そんな気配がわずかでもあれば、失意にくれることになるだろう。

「ザックジャパンは狙って引き分けに持ち込めなかった。W杯は必ず引き分けが欲しい試合がある。そこで招聘したのが、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチだった」

当時(ハリルホジッチを招聘したとき)、技術委員長だった霜田正浩氏はそう説明していたが、サッカーにおいては引き分けるプランは難易度が高く、特に日本は得意としていない。

ポーランド戦をどのように戦うべきなのか。

 

叩かれた時に、殻を破れる

ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督が解任される前、筆者は「代表チームに関しては、時間のハンデはリカバリーできる」と書いた。それほどに、深刻な状況だった。

「とにかく蹴れ」。ハリルホジッチの言い方に、代表選手たちは抑圧を受けているようなところがあった。ハリルホジッチは、2016年10、11月に戦術的に頂点に達したチームを、その後アップデートできていない。チームはほぼ1年間、低迷を続けていた。

「選手が気持ち良くプレーできるか、それが監督としての1番の仕事」

名将ジョゼップ・グアルディオラもそう語っているが、一部を除いて多くの選手が戦い方に疑問を抱くようになっていたのだ。

監督交代そのものは避け難かった。

しかし、そういう中で本当に監督交代が起きたとき、にわかに強烈な(ハリルホジッチに対する)同情論が巻き起り、代表チームそのものが批判に晒された。

選手たちは監督の抑圧からは解放された。ところが、今度は外部からの重圧に向き合うことになった。例えばSNSで他愛のないメッセージを発信しても、言葉尻を捉えられた。

こういう追い詰められた状況にさらされると、日本人選手はしばしば内部で強い団結を見せる。これも過去の記事で予測しているが、良くも悪くも、外側から追い込まれたときに固まって、チームのための犠牲を払えるようになる。そうやって勝利を手にしたとき、天を衝く勢いを得て、選手一人一人が殻を破れるのだ。

そして日本の場合、長年、プレーを重ねてきた選手が主力だったことがプラスに働いた。

「おっさん、おっさんと言われて、結果を出したい、見返したい、という強い気持ちがあった」

 今大会、長友佑都は繰り返し言っているが、その反発力と経験がスイッチになった。

「(セネガル戦の2点目も)、オカ(岡崎慎司)がいつも通りに潰れて、(本田)圭佑が決めて。オカは圭佑に『やっぱりお前のとこに行くんやな』なんて言っていましけど(笑)。自分としては、同じ世代の選手が絡んでのゴールだったんで、自分のゴールのように嬉しかったですね」

変わりばえしないメンバーも批判の対象になっていたが、同世代でプレーしてきた選手の経験によって勝利をもぎ取ったのだ。

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