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「サイレント辞退」を防げ!SNSで分かる「内定辞退予備軍」の特徴

「辞退組」と「入社組」最大の違いとは
空前の売り手市場のいま、もはや企業と学生の「パワーバランス」は変わってしまったと言ってよいだろう。多数の内定を武器に「サイレント辞退」や「逆・お祈りメール」をする学生に人事は翻弄されている。せめて内定辞退をする学生だけでも早めにわかれば、打ち手はあるのに……。

そう嘆く人事担当者に耳寄りな情報がある。内定者専用SNSを展開している企業・
EDGE株式会社の佐原資寛氏によれば、長年蓄積したデータから「内定辞退」しそうな学生の傾向がいくつか見えてきたというのだ。

内定を辞退する学生の「強い被害者意識」

「就活」がメディアで取り上げられる場合、大抵は「学生を騙す加害者のブラック企業」と「企業や大人に翻弄される被害者の学生」という構図だ。

もちろん、そういった側面もあるだろうが、私たちは仕事柄、トンデモ学生に振り回される真面目な採用担当者を数多く見てきた。以下のようなケースだ。

・ケース1:入社式をバックレ、人事の確認電話に辞退を申し出

新卒採用数の多い小売業のA社、採用担当の人数は決して潤沢とは言えない。不人気業界のため、内定を出しては辞退されることを繰り返し、ようやく1月に採用数が充足できた。しかし入社に向けた連絡に一向に反応しない内定者が数名。不安を抱えながら4月の入社式を迎えると、案の定そのうち1名が会場に来ない。

複数の担当者の携帯電話から何度も電話して、ようやくつながったのは、当日の夜。電話口で言われたのは「辞退したつもりです」の一言、すでに他社に入社していた。

・ケース2:「サイレント辞退」の果てに着信拒否

手厚い内定者フォローをしていたサービス業のB社。遠方の学生には宿泊費、交通費も支給して首都圏にある本社で開催されるイベントに呼んでいた。ところが10月になると積極的に参加していた地方在住の内定者1名と急に連絡が取れなくなった。

メールには返事がなく電話にも出ない。留守電にメッセージを入れても折り返しが無い。担当者の頭をよぎったのは「サイレント辞退」。しかしイベントにも積極的に参加していた内定者がサイレント辞退をするなんて信じられず、何度も電話をするも、ついには着信拒否。担当者もようやく踏ん切りをつけて追加採用に頭を切り替えた。

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ご存知の通りの売り手市場で、内定を複数持つ学生が増え、中にはこのような対応をする学生も出てくるとキャリアセンターの担当者が嘆く。本人は辞退企業に対して気遣い不要と考えているようだが、翌年以降も卒業生が就職する可能性がある大学キャリアセンターとしては、このような対応には冷や汗をかく。

企業による「オワハラ(就活終われハラスメント)」や、悪質な企業に対する注意喚起ばかりが行われることで、必要以上に学生の被害者意識を助長している向きもあり、そんな状況も遠因ではないか。

一例として、企業が選考で落ちた学生に対して送付する「お祈りメール」を真似て、辞退企業に「逆・お祈りメール」を送るという事象が発生している。これは全体的に丁寧な文面で内定を断り、最後は「末筆ながら、貴社の今後益々のご発展をお祈り申し上げます」などの言葉で締めるのが特徴のメールだ。

この、「逆・お祈りメール」の賛否はともかく、その行動の背景にある意図に思いを巡らせずにはいられない。

 

本音は「内定者サイト」に書かれている

先に紹介した企業はもちろんのこと、人事ネットワークでこうした事例は共有され、担当者の危機感は高まる一方だ。

また「オワハラ」という言葉が注目されて以降、承諾書の期限を設定しただけで、Twitterに「●●株式会社から、☓☓日までに承諾しろとオワハラをされた」などと書かれてしまう。当然、知名度のある企業であればレピューテーションリスクは避けたい。担当者はさらに学生の本音に踏み込みづらくなり、心境把握ができなくなる。

一部のトンデモ学生の出現、何をやってもオワハラと言われる時代背景、売り手市場、現場からの配属ニーズの高まり、これら複数の要素に担当者はまさに板挟み状態だ。

そんな中、オワハラと言われる心配もなく、かつ内定者の心況把握ができるとして、「内定者サイト」に注目が集まっている。

私たちもSNS形式の内定者サイト「エアリーフレッシャーズ」を提供している。「内定辞退予備軍発見機能」が他のサービスにはない独自機能だ。

過去3000社、35万人以上に利用された内定者の利用傾向をビッグデータ解析し、内定を辞退したユーザーの傾向を分析、同様のパターンを示した内定者を「辞退予備軍」として担当者にお知らせできる。

以前は経験と勘に頼って内定者の入社意欲を測っていた担当者も、危機感の高まりからデータに裏打ちされた効率的な内定者フォローを実施したいと、昨年同期比で154%の導入数(2018年5月時点)となった。