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金融・投資・マーケット 週刊現代

不祥事連発でも平気で「天下り」を推進する財務省のおかしな感覚

それとこれとは別なんですか?

もう5代も続いている

6月8日、先物取引所のひとつである東京金融取引所(金融取)の新社長に、アフラック生命保険シニアアドバイザーの木下信行氏が就任した。

木下氏は1977年入省の旧大蔵官僚で、九州財務局長から日本銀行の理事まで勤め上げた人物だ。旧大蔵省銀行局勤務が長く、金融行政に精通。『金融行政の現実と理論』などの著作もある。

理論と実績を備えたまさにエリートといったところで、金融取のトップとしては適した人材といえる。だが組織原理からみれば典型的な「天下り人事」であることは間違いない。

 

というのも、金融取の社長は、今回で5代連続して旧大蔵省OBが就いており、これ以上はないと思われる「指定席」になっているからだ。

ここのところ財務省は不祥事の連発でボロボロである。にもかかわらず5代連続の天下り人事を平気で行うとは、世間の感覚とはだいぶずれているのだろう。

ちなみに、今回のケースにおいて、天下り批判の矛先を財務省だけに向けるわけにはいかない。

金融取のほかに、東京商品取引所、東京穀物商品取引所という代表的な先物取引所があるが、これらは財務省、経産省、農水省の天下り先になっていた経緯がある(東京穀物商品取引所は'13年、東京商品取引所と大阪堂島商品取引所に吸収)。

実際、東京商品取引所の現在の社長である濵田隆道氏は'75年旧通産省入省の天下り官僚だ。

じつは、先物取引は金融でも商品でも、その性格は極めて類似している。そのため、東京金融取引所も東京商品取引所も合併して同じ取引所にするのが経済合理的だ。

たとえばアメリカのシカゴ・マーカンタイル取引所では、金融も商品も同じ先物取引所で行われている。