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ビール飲みたいッ!訪れた異国の店で起きた「トンデモ・珍事件」

それでも私は我慢できない

何がなんでも飲みたいのだ

最近、セクハラ疑惑の事務次官、援助交際をした県知事が相次いで辞任し、アイドルグループのメンバーが強制わいせつ容疑で書類送検された。ノーベル文学賞は、関係者のレイプ疑惑で発表見送りとなっている。

性スキャンダルで足を掬われる男性は古今東西、数知れない。男はどうしてそれを我慢できないのか。

実は、私にも我慢できないものがある。ビールである。

 

どれほど我慢できないかというと、激痛が走る帯状疱疹になり、痛み止めを処方されて、「肝臓に負担がかかりますのでアルコールを控えてください」と言われた時、きっぱり痛み止めを捨て、飲み続ける道を選んだくらいの、我慢できなさである。

日本のビールは、明治政府が麦芽酒醸造所で発足させた。

第一次山県内閣で外務大臣となった青木周蔵、あのペルー日本大使公邸人質事件の青木大使の曾祖父だが、この人物が、開拓長官だった黒田清隆に、国民の健康を考えてもビールを勧めたいと手紙を書いている。

アルコール度がワインや日本酒のほぼ三分の一で、私のようにガブガブ飲みたいガルガンチュア・タイプには最適である。もっともガルガンチュア本人が飲んだのは、もっぱらワインだった。

私も、ワインを飲まないことはない。だが私にとって、ワインは悪魔の酒である。

一人でボトルを空けた日には、必ず地獄に案内される。ビールを飲んでいると、そこそこのところで「もう止めたら?」と体が言うのだが、ワインにかかると体は沈黙させられる。しかも酔わない。悪魔の所業である。

2本目あたりで突然、意識が無くなり、翌朝は地獄めぐりのためにベッドから起き上がれない。

ロマネ・コンティや各種のシャンベルタンを産出する高級ワインの産地ブルゴーニュ地方を最初に訪れた時、その葡萄畑の真ん中でも、どうしてもビールが飲みたかった。

だがブルゴーニュのレストランでビールを頼むのは、恐ろしく勇気がいる。ワインこそ最高と信じている人のプライドを傷つける勇気である。小心者なのでワインで過ごす事になる。

ところが、どうしてもビールを飲みたい。飲まねば今夜は眠れない。レストランだからこだわるのであって、酒場ならビールを出してくれるに違いない。自販機でもいい。