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ZOZO社員の炎上が教える、一億総副業時代の「意外な落とし穴」

SNSが巨大リスクに…?
加谷 珪一 プロフィール

サラリーマン自由人として有名になる

田端氏は、リクルートからライブドアに転じ、LINEの上級執行役員を経て、今年の3月にスタートトゥデイの室長に転じている。以前からツイッターでの発言がよく話題となる、いわゆるネット上の有名人の一人といってよいだろう。

田端氏は、サラリーマンのまま有名人になるという、自身の生き方について単行本も出版する予定となっており、一部の若手サラリーマンの間ではちょっとしたヒーローになっている。

スタートトゥデイにおける役職も「コミュニケーションデザイン室長」であることを考えると、こうした田端氏の知名度や情報発信力、話題性などを総合的に評価した上で採用された可能性が高く、そうであればこそ、ネット上での自由な活動を許可していると考えられる。

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先端的な企業の中からは、社員による自由な社外活動を許可、もしくは積極的に推奨するところが出てきている。

ちなみに、田端氏の書籍を編集した出版社の社員は、サラリーマンでありながら、オンラインサロンなどネット上のビジネスを幅広く手がけており、社員としての年収を上回る収入を社外活動で得ているという。当然、これらの活動は会社公認のものということになるだろう。

この動きは、現在、政府が進めている副業推奨という流れの延長線上にあり、副業を持つことで給料に匹敵する(あるいは給料を上回る)収入を得るサラリーマンが増加する可能性を示唆している。

 

これに加えて、自由な個人活動を推奨する企業には、多くの人材が集まる可能性が高く、人材確保の手段としてこうした制度を積極的に打ち出すところも増えてくるかもしれない。

一連の動きは、従来の企業カルチャーとは正反対のものであり、場合によっては、企業と社員の関係を大きく変えるきっかけとなるだろう。

一方で、こうした動きが加速することで、従来では考えられなかったようなリスクを企業が抱え込む可能性もある。

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