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グーグルはいつから「市場競争を阻む独占者」になったのか

劇変する「GAFA」への評価と評判

グーグルに過去最大の制裁金

イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は先週木曜日(6月7日)、欧州委員会(EC)が7月をめどに、携帯電話メーカーと供給契約を結ぶ際に、圧倒的な市場シェアを持つ携帯端末用OS「Android(アンドロイド)」と自社アプリ「Chrome(クローム)」を抱き合わせ販売するなどして消費者利益を損ないEU競争法(欧州独占禁止法)に違反したとして、グーグルに巨額制裁金の支払いを命じる見通しになったと報じた。

 

ECがグーグルに制裁金の支払いを命じるのは、2017年6月に検索機能の利用者に自社のショッピングサービスを優先的に表示して市場競争を損ねたとしたケースに続いて、今回が2回目だ。ECの命令を不服として、グーグルが提訴すれば係争が長期化する可能性もあり、先行きは混沌としている。

とはいえ、第4次産業革命の原動力であるイノベーション(技術革新)の主たる担い手として、これまで「GAFA」(Geogle、Amazon.com、Facebook、Apple)と呼ばれる、アメリカの大手プラットフォーマー(基盤提供者)各社は、世界各地でポジティブな評価を受けることが多かった。その経済社会における位置づけが、ネガティブな、市場競争を阻む独占者という評価に音を立てて大きく変わり始めたようである。

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そもそもECがグーグルのアンドロイド事業に対する調査を開始したのは2015年のこと。2016年には、スマホ向けOSで圧倒的シェアを誇るアンドロイドを、自社の検索エンジン、クロームやグーグルマップといった自社製アプリを抱き合わせ販売し、応じなければアンドロイド用のアプリストアへのアクセス制限をかける行為などにEU競争法違反の疑いがあるとの警告も出していた。

EU競争法は違反企業に対し、最大で世界売上高の10%に相当する制裁金の支払いを命じることができる。グーグルの場合は親会社の米アルファベット社の連結売上高が算出基準で、理論上、制裁金が最大110億ドル(約1兆2000億円)に膨らむ可能性がある。110億ドルには達しなくても、前回(2017年6月)の制裁額を上回れば、EC案件として過去最大の制裁金額になるという。

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