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不正・事件・犯罪 政局

東芝、日大、財務省…トップが「腹を切らない」日本組織の病

無責任体質は信頼崩壊を生む

国民が納得していない財務省処分

森友学園問題を巡る財務省の公文書改ざん問題について、当事者である財務省が6月4日、調査結果と省内の処分を公表した。国会審議の紛糾を回避するために公文書を「改ざん」し、交渉記録を破棄したと認めた。

20人を処分したが、“主犯格”の佐川宣寿・元理財局長は「停職3カ月相当」としただけで、国民の目には「軽い処分」に映る。財務省のトップである麻生太郎財務相は、閣僚給与1年分の自主返納を決めたが、引責辞任は否定した。

あたかも軽微な間違いを犯しただけであるかのような財務省の対応だ。

現役やOBの官僚たちが異口同音に「考えられない」と語る公文書の「改ざん」という前代未聞の重大不正に、自ら身を正す姿勢を示すことができず、当初言われた「解体的出直し」とは程遠いものになった。

公文書の改ざんは、官僚として行ってはならない原理原則だ。それを指示した佐川元局長はまさしく「万死に値する」はずだ。

その噓に基づいた答弁を繰り返して国会を騙し続けてきたことは、民主主義を破壊する行為である。それが停職3カ月相当。約500万円が退職金から差し引かれるというが、もともと退職金は5000万円を超えるというから、痛くはない。

麻生財務相は、その佐川氏の所業の監督責任を負うのは当然として、「適材適所だ」として国税庁長官に昇進させた「不明」を恥じなければならない。当然、組織のトップとして全責任を負う立場である。

自主返納する1年分の報酬と言っても「財務大臣」としての手当て分だけで国会議員の歳費を返納するわけではない。金額はわずか170万円。数億円の資産を持つ麻生氏からすれば屁でもないだろう。

大手新聞は、編集局長や社会部長が筆を執り、厳しく批判しているが、麻生財務相を辞任に追い込むところまで徹底追求できるかとなると心もとない。

 

東芝も、日大も同類

トップが口では申し訳ないと言いながら、自らの責任については頰かぶりする事例が相次いでいる。

巨額の粉飾事件に揺れた東芝が典型だ。歴代3社長は引責辞任したものの、検察の調べではとことん自身の関与を否定し、結果、粉飾についての刑事責任は免れた。

「組織ぐるみではない」という判断で東芝という組織も上場廃止を免れ、「組織的な犯罪」だったのか、「個人の犯罪」だったのかグレーなまま、組織も個人も責任を取らないという結果になった。

財務省も20人もの処分者を出しながら、麻生財務相は「組織ぐるみ」を否定した。その一方で、「個人の犯罪」だともしない。個人の犯罪なら、懲戒解雇で退職金など払われないのが民間の常識だ。

東芝は粉飾決算を「不適切会計」と言い続けてきたが、最後の最後になって「会計不正」という言葉を使った。財務省も「書き換え」と言い続けてきたものを今回の報告で初めて「改ざん」と書いた。

どちらも、犯した罪を世の中に「軽く」感じさせようという意図が働いていたとみていいだろう。

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