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35歳の「高齢処女」が、初めてのパートナーから学んだ大切なこと

自分で自分に重荷を背負わせていた
菅野 久美子 プロフィール

悩んでいたのは私だけじゃない

良太は、しきりと麻衣さんのルックスを褒めてくれた。麻衣さんは、お尻が大きいことをずっとコンプレックスとして悩んでいたが、良太はお尻の大きい女性が好きだと言ってくれた。

「これまでの私は、お尻が大きいのがコンプレックスでとにかく嫌だった。だから、今までの人生でスカートを履いたことがなかったんです。お尻のラインがわかるから。

だけど、良太にお尻を褒められて、ピッタリとしたスカートも履くようになった。そんな自分を見ていたら、スカート姿も悪くないなと思えるようになったんです」

 

良太との付き合いは順風満帆に見えた。しかし、そうはうまくいかなかった。

初体験はスムーズだったものの、回を重ねるごとに、セックスが苦痛になっていった。深刻なほどに、性交痛を感じるようになったのだ。

「入れるときに、まず痛みが襲ってきて、そのあとも動くたびに鈍い痛みがあるんです。股が裂けそうな痛みで我慢できないくらい…肉を無理やり開かれるような、えぐられるような痛みで。

最初は、痛くても我慢できたんですが、回を重ねるごとに、痛みに耐えられなくなっていきましたね」

麻衣さんは、正常位なら耐えられたが、良太はバックが好きだった。子宮けい管(膣と子宮の間にある管)が短い麻衣さんは、突かれるたびに、えぐられるような痛みに襲われた。

そこで良太が泊まりに来る前は、臨月の妊婦が行うような「膣マッサージ」を必ずするようにした。自分で膣を広げたり、ゼリーを使ったりするなど、ひとりで血のにじむような努力をした。それでも、セックスの際の痛みは増すばかりだった。

「その後1週間は、股間のヒリヒリが止まらなくなるんです。トイレに行くたびに、しみて痛い。

良太のことは、好きだし尊敬もしています。でも、おいしいものと嫌いなものが、どうしても単品では頼めなくて、セットで出てくる感じなんです。美味しいものを食べるには、必ず嫌いなものもついてくる。

『処女喪失だ!』とゴールのテープを切ったと思ったら、今まで見えていなかった次の山が見えた感じですね」

写真はイメージです(Photo by iStock)

さらに決定的だったのは、良太とのセックスは時間がかかることだった。休日には数時間かけることもあった。長引けば長引くほど、麻衣さんを激痛が苛んだ。

2人は、何度も何度もセックスについて話し合った。

それ以外の部分で、良太は完璧だった。話も面白いし、何よりも相手を思いやることができる男だった。

麻衣さんは、良太との付き合いを通じて、現実の男も、セックスに対して様々な悩みを抱えていると知った。悩んでいたのは、自分だけじゃないのだと。

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