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「紀州のドンファン」の職業は…?その壮絶人生を辿る

貧困から一代で財を成すまで

去る5月24日夜に自宅で倒れ、その後死亡が確認された、和歌山県田辺市の金融・不動産関連会社社長の野崎幸助氏(享年77)。「美女4000人を抱いた」と公言するなど、その大胆な生きざまから「紀州のドンファン」と呼ばれた氏の人生を辿ろう――。

貧しい生い立ち

「紀州のドンファン」こと野崎氏は、1941年、和歌山県田辺市に7人きょうだいの3男坊として生まれる。実家は決して裕福ではなく、中学を卒業すれば働くのが当然、というような環境だった。ドンファン自身も地元の中学を卒業後、すぐに働きに出る。酒造メーカー訪問販売員、金融業など様々な商売を手掛けたという。

金持ちになることを目標に働いたドンファン。巡り合ったのは、当時はまだ物珍しかったコンドームを訪問販売する仕事だった。

『紀州のドンファン 美女4000人に30億を貢いだ男』に記されているのは、夫が留守の家を訪問し、主婦を相手に「実演販売」をしてみせた、という仰天エピソードだ。当時はまだ20代。体が動くままに働き、当時のサラリーマンの月収の3倍は稼いだという。

電話で人と話をするのが好きだったドンファン

「金貸し」として大成

コンドーム販売で稼いだ金をドンファンは投資や「金貸し」でさらに増やしていく。金持ちとしての道を歩み始めたドンファンは、北新地の高級クラブなどに通うようになる。

そして、東京で本格的に「金貸し業」を開始。以来、着々と資産を積み上げながら高級クラブなどに通いつめ、「美女4000人を抱く男」となったのだった。

 

ドンファンを「有名にした」のは、ある事件がきっかけだった。2016年の2月のことだ。27歳の自称モデルの女が現金600万円と、宝石類など5400万円相当、計6000万円相当を盗んだ容疑で逮捕される。

異例の事件ということもあり、ワイドショーをはじめとする各メディアがこれを取り上げたが、この女が盗みに入ったのが、ドンファンの自宅だった。

強盗事件

女はとある交際クラブに登録しており、ドンファンとはそこで知り合った。ドンファンは彼女と会うたびに数十万円を渡していた。女は何度かドンファンのうちに通ううちに、ドンファンの自宅に高級貴金属などが置いてあることに気づいたのだろう。

女が逮捕され、被害者であるドンファンの素性が少しずつ分かってくると、メディアは彼の身辺に注目。「6000万円なんて自分にとっては紙くず。窃盗事件もいい経験だ」といまどき珍しいほどに奔放な発言が重宝され、数多くの番組・雑誌に登場したのだった。

『アメトーーク!』でも話題に

さらには一代記を描いた『紀州のドンファン 美女4000人に3億を貢いだ男』なる書籍も出版することに。

この本は、人気バラエティ番組『アメト――ク!』の読書芸人の回で、東野幸治氏が紹介したことも手伝って、5万部越えのベストセラーとなった。

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