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子供を産みづらい、セクハラもあり…日本で女性政治家が増えない理由

新しい法律は男女平等を実現できるか

女性議員を増やすための国内初の法律

選挙の候補者をできる限り均等にするよう求める「政治分野における男女共同参画推進法」(候補者男女均等法)が5月16日、参議院本会議において全会一致で可決、成立した。その後、23日に施行された。

女性議員の割合が約1割に留まり世界的に下位というなか、2015年に立ち上がった超党派の議員連盟(会長は中川正春・元文部科学相)による議員立法で、女性の議員を増やすための国内初の法律となり、期待がかかる。

同法は理念法となるため努力義務とはなるが、政治分野への男女共同参画について基本原則が定められた。

衆議院議員、参議院議員、地方公共団体の議会議員選挙で、政党や政治団体に対して、「男女の候補者ができる限り同数となること」、その目標の設定や自主的な取り組みも求めている。

国や地方公共団体にも、候補者が男女同数になるため必要な施策を作って実施していく責務があると明示された。

2018年3月には、「超党派ママパパ議員連盟」(会長は野田聖子・総務相)が設立されて約40人の男女の議員が参加するなど、子育て中の女性議員も増えつつあるが、実際、地盤も看板ない女性が選挙に立候補するまでのハードルは高い。

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「結婚・妊娠の予定は?」

第一に、「いつか出産を」と希望している場合、政治家になりたいという意志があっても躊躇するのが大多数だろう。

候補者となれば、早朝、夕方の通勤ラッシュを狙って駅前や道路沿いで、「辻立ち」を行う。業界団体回りや地域の行事にも顔を出してなんぼだ。

時期によっては分刻みのスケジュールで、文字通り、走り回る。朝4時頃から移動して、帰りは午前様ということもザラだ。

 

そうした選挙期間中に妊娠しては選挙活動に制約がかかってしまうため、妊娠は避けなければならなくなる。すると当然、候補者になる年齢にも制約がかかる。

政党の候補者としての公認を得るまでの過程の面談で、若い女性が「結婚の予定は?」「妊娠の予定は?」と聞かれることは珍しくはない。

当選してすぐに妊娠すれば「無責任だ」とバッシングに遇うことも。朝6~7時頃に議員や支援者などの有志で食事をしながら勉強会を行う「朝会」を行うなど、朝も夜も土日もない生活で、議会が長引くこともしばしば。徹夜で質問作りということもある。

妊娠しながらこなすのは至難の業だ。宴席を断ることも容易ではない。お酒をすすめられてしまえば、妊娠について明かさなければならない。そこでセクハラ発言を受けることもある。

悪阻や切迫流産(流産しかかる状態)や切迫早産(早産しかかる状態)などの妊娠異常も心配だ。もしも不妊治療が必要な場合、ハードスケジュールを縫っての通院は現実的に不可能だ。