百花繚乱の個人向けデバイス

一方、個人向けのスリープテックは、個々の睡眠の悩みに直接働きかけるものが主流です。

これまでは眠りを可視化するに止まるものも多かったのですが、最近では睡眠ステージの意味を解説したり、ビッグデータをもとに情報をフィードバックして気づきを促す、具体的な対策が期待できる製品へとシフトしているのも見逃せないポイントです。

身近な製品としては、自動睡眠トラッキング機能を持ち、眠りの浅いタイミングで起こしてくれる活動量計、センサー内蔵のシートや時計、照明やアロマ、リストバンド、アイウエア、ヘッドバンド、寝具、ロボットなど多岐にわたり、基本的にはいずれもスマートフォンのアプリから操作できます。

目的としては、生活習慣の改善、スムーズな入眠のサポート、快適な眠りの維持、気持ちよい目覚めの促進、その他(いびき対策、時差ボケ対策、居眠り防止)の5つに大別されます。

特に「なかなか寝付けない」という問題にフォーカスした製品は多く、呼吸、音、光、香りを使って自律神経に働きかけて改善を試みようとしています。

CES 2018では、呼吸をコントロールできる抱いて寝るだけのスリープロボット Somnox 「Somnox sleep robot」(1ページの画像も参照)や、呼吸技術によりリラックスさせて眠りやすくするヘッドバンド型のウェアラブル睡眠改善デバイス 、Dreem社の「DREEM」が展示されていました。

前述の帝人が販売している「ツーブリーズ」も呼吸で眠りにいざなう製品で、CES 2017ではINNOVATION AWARDを受賞しています。

「CES 2017」で紹介された「ツーブリーズ」/Photo by Gettyimages

Nokia Sleep」はマットレスの下に敷くシート上のトラッキングデバイスです。眠りの深さだけでなく、就寝時の心拍やいびきの有無チェックできるほか、IFTTT機能のサポートにより、フィリップスのIoT対応電球HueといったIoT製品との接続も可能。就寝時に自動的に照明を消す、起床時に自動的に点灯させる、サーモスタットのスイッチを入れるといったことができるようになります。

また、寝具内の温度や湿度を快適に保つことで、スムーズな入眠と快適な眠りを維持しようという製品も増えています。

眠りに大切な体温変動にアプローチし、睡眠周期と身体の反応に応じて1分ごとにマットレスの温度を調節するというIoTマットレスパッド、ELESTYLEの「MOORING(モーリング)」は、クラウドファウンディングで注目を集めました。

ELESTYLE株式会社プレスリリースより

現在通信機能はないものの、2018年2月から発売されているレイコップの「ふとコン」も寝床内気候を温度33℃、湿度50%程度に維持するという切り口の製品です。

専用のマットレスと本体がセットになった製品で、本体から風を送ることで、冬は暖かく、夏は涼しく、1年を通じて快適に眠れるようにします。ふとん乾燥機能もついているので、ふとんから出たらボタン1つでふとん乾燥もでき、ダニ対策もできます。