画/おおさわゆう
医療・健康・食

実は顔色だけで、あなたの健康状態はこんなに分かる

覆面ドクターのないしょ話 第17話
「患者と目を合わせない医師」はNG。ダメ医者を見分ける判断の基準のひとつとしてあげられる言葉だが、では、なぜ良い医師は、患者をしっかり見るのか。それは、患者の顔色、目や肌の様子、表情などに、病状を判断するヒントが現れているケースが多いからだ。そのなかでも、自分で鏡を見て判断できそうな病気の初期症状を次郎先生に解説してもらいました。

青白い顔色、どす黒い顔色は要注意

私は毎日電車で通勤している。座席に座りボケッとしていると、そこへおじいちゃんが突進するように電車に乗ってきた。

「あれれ? このおじいちゃん、〇〇病じゃないのかな?」

「悪い癖だなぁ」と思いながらも、私は電車内でついつい乗客をじろじろ見てしまう。その結果、電車内は「覆面ドクターの診察室」と化す。目で診察し、病気を診断してしまうのだ。これも一種の職業病だろうか?

 

今回は外見から考えられる病気について、そのごく一部を御紹介いたします。読者の皆様にとって健康チェックの一助となれば幸いです。

まずは顔色から。

顔色から何がわかるか? 病的な顔色として、わかりやすいものは主に2つ。青白い顔ドス黒い顔。青白い顔色は貧血、ドス黒い顔色をしていたら腎臓病、このあたりを疑う。

貧血とは、血液が薄くなった状態をいい、血液検査でヘモグロビン(Hb)濃度が成人男性ならば約13未満、女性ならば11未満が貧血である。ヘモグロビンが低いと全身に十分な酸素を運べない。このため貧血の人は息切れや全身倦怠〈けんたい〉が生じやすい。

顔色、下眼瞼の結膜(下の瞼の裏側)を診て貧血を考えるのだが、私がチェックするもう1つのポイントがある。それは手指の爪である。貧血の人の爪もまた血色がない。爪の下の皮膚(医学用語で爪床という)を流れる血液が薄いからである。さらに貧血が長期間続いている人の爪は薄い。爪の端が割れていることもある。

爪は、顔色と並んで重要な健康のバロメーターである(photo by istock)

貧血の原因には種類があるのだが、頻度の高いものは鉄欠乏である。現代ビジネスの読者の皆様が最も注意すべき鉄欠乏の原因は「消化管出血」だ。すなわち、胃や腸の悪性腫瘍(がん)潰瘍さらにからの出血である。便が黒っぽい、または赤い血液が付着しているときは、まず消化器内科を受診しましょう。特殊な貧血なら血液内科を紹介してもらえます。

次にドス黒い顔色だが、とりあえず腎臓病を疑っておこう。腎臓が悪いと、老廃物と水分が体内に蓄積するのでドス黒い顔色になり、足が浮腫〈むく〉む。腎臓が悪くなると心臓も悪くなることは必定で、慢性心不全に移行することも考えなければならない。体臭もチェックするとよい。老廃物の蓄積の影響で特殊な体臭の人がいる。表現し難いのだが、私は海苔の佃煮に似ていると思う。家族がこのような状態なら、まず内科を受診し、腎臓に問題があれば腎臓内科を紹介してもらいましょう。

新メディア「現代新書」OPEN!