Photo by iStock
医療・健康・食 ライフ 週刊現代

危険物質まみれのものも…!日本の「白髪染め」は危ないかもしれない

海外では使用禁止の成分も使われていた

禁止成分のホルムアルデヒドが含まれていたとして、白髪染めの回収騒動が起こった。ところが、それ以外に店頭に並ぶ商品にも、禁止はされていないが危険性のある成分が多く使われているのだ。

大ヒット商品が回収に

「今回、回収された白髪染めには、おそらく防腐剤としてホルマリンが用いられていたのでしょう。ホルマリンは揮発するとホルムアルデヒドになりますが、この物質は呼吸で肺から体内に取り入れられます。

微量では自覚症状はありませんが、長期間使用した場合、『化学物質過敏症』と呼ばれる症状を引き起こすこともあります。

私たちの日常生活のあらゆるところで化学物質は使われていますが、身体に取り込まれると、呼吸困難やめまいなどの症状が表れるのです」(ホスメック・クリニック院長の三好基晴氏)

4月13日、100円ショップ最大手のダイソーは、白髪染め「エバビレーナ白髪タッチ」から、有害物質であるホルムアルデヒドが検出されたとして商品の回収を発表した。

ホルムアルデヒドは家具や建材の防腐剤として使われることが多いが、安価で大量に作れるため、マニキュアやヘアカラーなどの化粧品にも用いられることがあった。現在、健康リスクの観点から日本では化粧品への使用が禁止されている物質だ。

この商品は2012年の発売以来、約200万個を出荷したヒット商品だった。この数字は、それだけ多くの人が自分の頭に目立つ白髪を気にしているということを意味している。

リクルートが'16年に行った調査では、20~60代男女のうち、46.8パーセントの人に白髪が生えているとしている。

一般的に白髪が出はじめるのは35歳前後だが、まだ若い世代もこの調査に含まれていることを考えれば、中高年のかなりの人が「白髪持ち」であることはいまさら言うまでもないだろう。

美容師で著書に『20歳若く見える頭髪アンチ・エイジング』(講談社)がある板羽忠徳氏は次のように語る。

「実は白髪が生えるシステムはまだ完全には解明されていません。色素細胞から、毛髪を黒く見せるメラニンを作る力が加齢とともになくなっていくためだと言われています。

何歳くらいからどれだけ白髪が生えるかについては、遺伝的要素が大きく、食事やマッサージなどではそれほど変わるものではありません」

 

脂漏性皮膚炎などの疾患や薄毛は、生活習慣を見直せば多少の改善が期待できるが、白髪はそういうわけにはいかない。

若々しい見た目を維持するために、白髪染めを使うことに抵抗はないかもしれない。だが、前述のとおり健康を損ねる化学物質が使われている場合が多いので、実際は注意が必要なのだ。

いま市販されているヘアカラー剤は、「酸化染毛剤」とよばれるもので、強力なアルカリ剤で髪の毛の表面を開き、そのあと毛の中に入り込んだ染料が酸化することで発色、定着させる商品が主流だ。

毛染めをするとき、薬液が頭皮に付着するとピリピリと痛むことがあるが、これは毛の表面のタンパク質を分解するほどの刺激物だからである。

「ドラッグストアの店頭に並んでいるヘアカラー用品のパッケージには、使用方法のほかに健康リスクについての注意書きが載っています。

読んでみると、『腎臓病、血液疾患の既往症のある人は使用禁止』や、『使用中に倦怠感などの症状がみられた場合は中止すること』といったことが書いてある。

この文言から、いかに人体に対して危険な物質が白髪染めなどのヘアカラー用品に使われているかがわかると思います」(東海大学教授の坂部貢氏)