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国際・外交

「米朝会談」トランプが席を蹴って立つ可能性

米仏会談で見えた「強硬派」の存在感

ボディランゲージに見る「対日」「対仏」の温度差

ドナルド・トランプ米大統領は、実に分かりやすい人物である。その仕草、いわゆるボディランゲージから同氏の心情を推しることができるからだ。

トランプ大統領は4月17日午後(米国東部標準時間)、フロリダ州パームビーチの大統領別荘「マーラ・ラゴ」正面玄関で安倍晋三首相を出迎えた際、シャッグ(シェイク&ハグ)をしなかった。

 

安倍、トランプ氏両首脳はやや硬い表情で握手をしながら互いの左手を相手の右手二の腕の上側に添えただけ。昨年2月10日にホワイトハウス正面入口で出迎えた時はシャッグだった。トランプ氏の頭に瞬時、その後行われる首脳会談で通商・貿易問題で安倍氏にとって耳の痛い話をしなければならないという想いがよぎったからではないか。

そして次のシーンは同24日の米仏首脳会談。ホワイトハウス正面入口で待ち受けたトランプ大統領は、何と国賓で迎えたエマニュエル・マクロン仏大統領とシャッグを交わしたのである。大統領就任後1年3ヵ月間、トランプ氏は数多の海外要人と会談しているが、親愛の情を表すシャッグをしたのは安倍氏に次いで2人目である。

[写真]マクロン仏大統領と「シャッグ」を交わしたトランプ米大統領(Photo by GettyImages)マクロン仏大統領と「シャッグ」を交わしたトランプ米大統領(Photo by GettyImages)

米仏首脳会談前の各国メディアの報道を見ると、「イラン核合意巡り溝」という論調が主流であった。2015年7月、国連安保理常任理事国(P5)の米英仏中露+独の6ヵ国がイランの原子力関連の活動を制限する代わりに、対イラン制裁緩和することをイランと合意したのが所謂「イラン核合意」である。

トランプ氏は米大統領選当時から、オバマ前政権が進めた同合意は「破滅的な欠陥がある」と批判してきた。そして大統領就任直後の昨年1月12日、イラン核合意からの離脱を前提に120日間の猶予期間を設定、その間にイランの弾道ミサイル開発の規制を盛り込む修正案提示を、米国を除くP5側に求めた。

その設定された期日が5月12日である。これまで国際社会ではイランが合意を遵守しているというのが共通認識だったが、トランプ氏が非妥協路線に転じたことを憂慮したマクロン氏の指示を受けた仏外交当局は水面下で対米折衝を続けてきた。

そして、マクロン氏が「お土産」を持参してワシントン入りすることを事前に知らされていたが故にトランプ氏はシャッグで出迎えたのである。