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北朝鮮情勢が大詰めの中、安倍首相「解散カード」に現実味はあるか

政治の世界に「絶対」はないけれど

悪材料は出尽くした、が…

各社の世論調査で安倍晋三内閣の支持率が急落している。一部は、危険水域とされる30%を割った。野党には内閣不信任案提出を探る動きがある一方、自民党からは「衆院解散も選択肢」の声も出ている。この展開をどうみるか。

まず、各社の安倍内閣支持率と不支持率をみよう(日付は調査日、▼は前回調査からの減少、△は増加、調査日順、数字はReal Politics Japanによる。http://www.realpolitics.jp)。

NHK(4/6〜8) 支持38.0%(▼6.0) 不支持45.0%(△7.0)
時事通信(4/6〜9) 支持38.4%(▼0.9) 不支持42.6%(△2.2)
JNN(4/7〜8) 支持40.0%(▼9.3) 不支持58.4%(△9.5)
日本テレビ(4/13〜15) 支持26.7%(▼3.6) 不支持53.4%(△0.4)
朝日新聞(4/14〜15) 支持31.0%(−) 不支持52.0%(△4.0)
共同通信(4/14〜15) 支持37.0%(▼1.7) 不支持52.6%(△4.4)
読売新聞(4/20〜22) 支持39.0%(▼3.0) 不支持53.0%(△3.0)
毎日新聞(4/21〜22) 支持30.0%(▼3.0) 不支持49.0%(△2.0)
FNN産経新聞(4/21〜22) 支持38.3%(▼6.7) 不支持54.1%(△10.3)
報ステANN(4/21〜22) 支持29.0%(▼3.6) 不支持55.2%(△0.3)

こうしてみると、日本テレビと報ステANNの調査で内閣支持率が30%を割り、20%台に突入した点が目につく。他の調査は30%台をキープしているものの、朝日を除いて下落傾向を続けている。一方、不支持率は各社とも50%前後に達している。

 

調査日は4月6〜8日から21〜22日までまちまちだが、直近で調査に影響を及ぼしたとみられるのは、財務省の福田淳一・前事務次官によるセクハラ・スキャンダルだ。「週刊新潮」が最初に報じたのは、4月11日だった。13日には録音テープが公開されている。

日本テレビ、朝日、共同、読売、毎日、FNN産経、報ステANNはセクハラ報道があった12日以降の調査なので、財務次官スキャンダルの効果を一定程度、織り込んでいる、とみていい。

安倍政権はこの間、セクハラ問題だけでなく、森友学園問題での公文書改ざんやゴミ撤去費用をめぐる財務省と業者の口裏合わせ、陸上自衛隊のイラク派遣日報問題と立て続けに支持率の悪材料が噴出していた。プラス材料は日米首脳会談くらいだが、セクハラ事件が帳消しにしてしまった。

そんな経過を考えれば、支持率が軒並み30%を割っていても、おかしくない。それでも30%割れが2社にとどまったのは、安倍支持勢力には「厚い岩盤層」があることを示しているのではないか。この層はモリカケ問題などのスキャンダルには、あまり左右されないようだ。

そう考えると、このあたりの数字が支持率の底になる可能性もある。さすがに「悪材料出尽くし感」があるからだ。これで反転するかどうかは、なんとも言えない。