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15歳で司法試験に合格した中学生も!天才少年「その後の人生」

早すぎる「人生の盛り」を過ぎて
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'91年、司法試験一次を史上最年少の中学3年生、15歳にして合格した三好正記さんも、当時大きな話題となった。

三好さんは司法試験に専念するために、高校は単位制に進んだ。高校では法律ではなく、コンピュータに興味を持ったという。高校卒業後はITの会社を起業した。

だが、三好さんが立ち上げた会社は'16年に解散していた。本誌は自宅や実家を訪ねたが、いずれも転居しており、近所住民は誰も三好さんの近況を知らなかった。彼は起業した当時のインタビューでこう答えている。

「天才というレッテルを貼られて普通に生きていくことが大変だ」

同じく'91年には6歳の幼稚園児・竹下龍之介さんが書いた童話『天才えりちゃん金魚を食べた』が福島正実記念SF童話大賞を受賞。竹下さんは4作の童話を発売し、累計100万部を超えた。だが、'95年以降は絵本の創作活動はしていない。

その後の竹下さんは慶應大学法学部に進み、司法試験に合格。現在は離婚問題に強い弁護士として活動している。神童時代とは違う道で努力を実らせたのだ。

'04年に日本漢字能力検定の1級に当時の最年少記録である11歳、小学5年生で合格したのが、岐阜県在住の鈴木太郎さん(25歳)である。漢検1級は合格率約10%前後という難関である。鈴木さんはこう振り返る。

「それ以前は影が薄い少年でした。でも、テレビ出演や新聞での紹介のおかげで、学校の中でも一目置かれるようになったかもしれません」

 

鈴木さんは高校3年生のときには国際地理オリンピック日本代表にも選ばれた。そんな鈴木さんにも挫折の瞬間があった。

「国際地理オリンピックに世界中から集まった高校生はとてつもなく優秀でしたね。『自分が神童なんてとても言っていられない』と感じました。まったく歯がたたない同世代がいたことを知ったのが、挫折の一つですね。

そしてもう一つが、大学受験の失敗です。僕は京都大学へ行くと公言して、落ちてしまった」

自分が天才でないと悟った。では、そこからどうやって自分の道を切り開いていったのか。

「ここに集まっている人なかで、自分の得意なことはなんだろうと考えるようになりました。そこで、気さくに話しかけられるような役回り、人の輪を作るような役割を担っていきたいと思った」

そして神戸大学理学部に入学。新聞部に入った。それが転機となり、鈴木さんはいま、中日新聞で記者をしている。

「『神童』と呼ばれたことが、自分に自信を持つきっかけとなったので、ありがたいと思っています。当時の肩書や栄誉は取材先での話のつかみとしては役立ちますが、それぐらいですよ。漢字は自信があるのですが、パソコンなので打ち間違えることはありますね(笑)」

突出したIQ、末は博士か大臣かと囃された神童――。それが幸せとはかぎらない。元天才少年の「その後」はさまざまだ。

「週刊現代」2018年5月5日・12日合併号より

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