AI 週刊現代

これから給料が「下がる仕事」「上がる仕事」全210職種を公開

真っ先に仕事消滅が始まるのは…?
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では、そんな激変時代にあって勝ち残る仕事はどんなものかといえば、今回「給料が上がる仕事」ナンバーワンに輝いたのはなんと縫製工!中国や東南アジアの安価な労働力に仕事を奪われている代表的な仕事のはずが、いったいなぜ――。

「じつは縫製工はこれから日本になくてはならない仕事になる可能性を秘めています。背景にあるのは、アパレル業界の変革。

いまアパレル業界では既製品を大量生産・大量販売するやり方から、顧客それぞれの体型にあったオーダーメイド製品を多品種生産・少量販売する動きが急加速しています。

そうなると、新興国で一括大量生産できた既製品と違って、多様化・細分化した製品作りに対応できる技術力が必要となるので、技術力を持つ日本の縫製工の需要が高まるのです。

しかも、いまアパレル業界ではリユースビジネスが拡大しているので、古着を補修するという仕事のニーズも高まってきた。縫製工の仕事はこれからどんどん増えていく勢いなのです」(経済評論家の加谷珪一氏)

 

AIには絶対できない仕事がある

2位に病院の調理員が入っているのは、高齢化の進展で病院利用者が増えていくことがひとつの理由だが、それだけではない。

「これからは病気を治すよりも防ぐ予防医療が重要で、病院の役割もそこが期待されるようになる。その点、老人特有の病気を防ぐための個々人の日々の食生活から、誤嚥性肺炎のリスクまでを考慮した食事を作るには、高度な知識が必要になってくる。

病院調理員や病院の栄養士がそのプロフェッショナルとして活躍する時代が来るわけです」(前出・加谷氏)

3位の病院の介護職員は、じつはAIには代替できない仕事だという。

「介護の現場では、ベッドに寝ている人が床ずれして痛がっているかどうかなど、他人の痛みや感覚を察知する能力が必要ですが、AIやロボットにはそれができません。

同じように子供相手にゲームをしてくれる保育ロボットがありますが、子供はすぐに飽きてしまう。子供が飽きていることを敏感に察知して、ゲームの種類を変える人間の保育士のようなことがAIにはできないからです。

そうしたホスピタリティや臨機応変な対応ができるというのは、人間が持つ強力な能力。ホームヘルパー、学童保育指導員などの給料が上がるとされているのも同じ理由からでしょう」(前出・井上氏)

キャディが「給料が上がる仕事」とされているのも、まさにホスピタリティがモノをいう仕事だから。

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一方、AIが最も代替しやすいとされる「事務職」が多くランクインしているのは一見不可解だが、明確な理由がある。

「これからは事務職の役割が雑務をこなすものから大きく変わっていきます。契約書を作ったり、領収書を整理するといった仕事の大半はなくなる一方で、事務職は人間にしかできない『調整』という重要任務を担うようになる。

社内から取引先まで、先方の顔色をうかがいながら絶妙な調整をこなす仕事はAIには絶対にできない。今後はそうした秘書的な事務職の仕事がどんどん高度化・プロ化していき、経営者にとって掛け替えのない存在になる可能性もある」(前出・成毛氏)

このように給料が上がる仕事、下がる仕事のランキングを見ていると、これから職業、会社、社会がどう変わっていくかがよく見えてくる。

「10tドライバーやトレーラー運転手などの給料が下がるとされているのは、高速道路を使う長距離輸送はほとんど自動運転化ができるようになるから。

一方、集配ドライバーや2tドライバー、タクシー乗務員などは複雑に入り組んだ都市部を走るので、自動運転化が難しい。しかも、すでに人手不足のうえ、今後は宅配需要も急増するので、給料が上がる可能性が高い」(前出・加谷氏)

職業の未来はかくも明暗が大きくわかれる。

8割の仕事が消滅する時代。いまから情報武装・生活防衛を始めないと、大損することになりそうだ。

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