メディア・マスコミ

財務省セクハラ問題を読み解くために知るべき「記者クラブ制の病」

情報の「官僚依存」から抜け出すには

セクハラ問題を考える3つの視点

最近、国際情勢が大きく動いている。東アジア情勢では5月から6月上旬に予定されている米朝首脳会談に向けて各国が水面下でしのぎを削り、シリア問題では米英仏が軍事行動に出るなど、かつてないほどの緊張感に包まれている。

一方、日本では財務省決裁文書改ざん、防衛省日報隠蔽、愛媛県面会メモ問題が騒がれている。モリカケは、本コラムでは昨年から取り上げてきたので、まだやっているのかという感じだし、日報隠蔽では、防衛省は遅ればせながら積極的に日報公表をしている。

例えば、4月16日防衛省発表(http://www.mod.go.jp/j/press/news/2018/04/16b.html)では、大量の日報が公表された。それらをみると、「戦闘」という緊張感のある言葉とともに、ほほえましい記述も見られ、現場のリアルな状況を彷彿させる。

 

そもそも、当時のPKO5原則は世界の潮流からみれば時代遅れであり、今なおその当時のPKO5原則を維持したまま、国際情勢に合わせたまともな議論が国会でなされていないことが問題である(陸自日報隠蔽問題のウラに、時代遅れのPKO国内議論 参加5原則の見直し急務 https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180412/soc1804120001-n1.html)。

こうした「世界の常識=日本の非常識」という考えは、徐々に一般社会にも浸透しており、すべて自衛隊とその現場に責任を押しつけるのは気の毒だ、という雰囲気も広まりつつある。

さて、そんななかで財務次官によるセクハラ問題が重ねて出てきたため、内閣支持率は低下、政局モードになっている。

この問題の発端は、4月12日(木)発売の週刊新潮による、「「財務事務次官」のセクハラ音源」(https://www.dailyshincho.jp/shukanshincho_index/)だ。言うまでもないが、福田財務次官の担当記者が、次官から度重なるセクハラを受けていたというもの。続報として、4月13日デイリー新潮「「財務省トップ」福田淳一事務次官のセクハラ音源公開!」(https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04131400/)もある。

これに対し、先週4月16日(月)、財務省は事実無根であると反論した。これは、財務省のホームページに掲載されている(https://www.mof.go.jp/public_relations/ohter/20180416chousa.html)。その中で、財務省は、財務省の記者クラブ(財研)の加盟各社に対して、各社内の女性記者に、セクハラ被害の調査に応じてもらいたいと依頼した。調査は財務省が委託した法律事務所で行われ、その期日は4月25日までとしたことはご承知の通り。

そうした中、4月18日(水)、翌19日(木)発売の週刊新潮の続報を前にして、福田次官が身の潔白を明らかにしたいとしながら辞任を表明した(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180418/k10011408571000.html)。

それを受けてか、18日(水)の夜中、今度は、テレビ朝日から、自社社員が福田次官からセクハラを受けた当事者であるとの発表があった(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180419/k10011409081000.html)。

時系列を整理すれば以上の通りであるが、この問題は、①財務省の危機管理の問題、②セクハラそのものの問題、③財務省と記者クラブの関係の問題、という3つの観点から考えることができる。

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