Photo by iStock
医療・健康・食 週刊現代

もう迷わない!ひざの痛みに「人工関節」という解決

手術か、我慢か、これが結論

歳を取れば、誰もが痛くなるもの――そう思って、60代から70代はなかなか手術を決断できない。人工関節の利点と欠点を比べると、入れるべき人と、そうでない人がいることが明らかになってきた。

全国に患者は3000万人

ひざの痛みに悩む人なら、一度は「変形性膝関節症」という病名を耳にしたことがあるだろう。

変形性膝関節症とは、加齢による筋力の低下や肥満などが原因で、ひざの関節にある軟骨がすり減り、骨が変形することによって痛みを生じるものだ。60歳を過ぎてから起こる膝痛の多くは、この関節症が原因とされる。

変形性膝関節症は女性に起こりやすいが、男性でも痛みに苦しむ人は多い。厚生労働省の推計によると、全国の変形性膝関節症患者は約1000万人、潜在的に発症の可能性がある人は約3000万人とされている。

中高年のほぼ全員が、膝関節の不具合に悩まされていると言っても過言ではない数字だ。

だからこそ、「歳を取れば身体はだれだって痛むもの」と考え、特に治療せずに放置したり、市販の湿布や痛み止めでごまかしている人もたくさんいる。

 

いま主流となっている変形性膝関節症の治療法は、軟骨がすり減ったひざに、金属やポリエチレン製の人工関節を埋め込む手術だ。

日本では50年以上行われているポピュラーな術式で、痛みがなくなり、杖なしで歩けるようになるまで症状が改善する人もいる。だが、その予後は100%良好とは限らない。

「10年近く我慢していた痛みがなくなって、若いころと同じように歩けるようになったんです。趣味のゴルフも再開できたし、もっと早く受ければよかったと思いましたね」(72歳・男性)

と喜びの声がある一方で、「術後半年たってもひざの違和感が抜けず、可動域も狭くなりました。結局身体を動かすことが手術前よりも少なくなり、そのまま杖が必要な生活になってしまいました」(81歳・女性)

こう、自らの選択を後悔している人もいる。

ひざの手術を受けるべきか、受けざるべきか――。悩ましいところだが、その判断基準を見定めるためには、自分のひざの状態をしっかりと把握し、人工関節を入れることのメリットとデメリットを知っておく必要がある。

まず大切なのは、その痛みが本当にひざ関節から出ているのかをきちんと確認することだ。

新メディア「現代新書」OPEN!