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不動産

「あの部屋を売れ!」と恫喝されて…サラリーマン大家の悲しい事件簿

意外と闇が多い世界です

なぜ不動産ビジネスに騙されるのか

サラリーマンによる不動産投資市場への参入は増加の一途を辿っています。かつてのように給料が毎年増えることが期待できない上に、高齢化の進展で老後への不安が高まっていることから、不労所得が期待できる不動産に関心が集まっているのでしょう。

お金の集まる市場には、悪い輩も集まってくるのが世の常です。社会問題になっているシェアハウス「かぼちゃの馬車」投資などその典型と言えるでしょう。

 

「かぼちゃの馬車」のブランド名でシェアハウスを展開するスマートデイズ社は「頭金無し」「30年家賃保証」をうたい文句に多くの投資家を集めていましたが、2018年1月になってサブリース契約を一方的に変更、家賃の支払いをストップしてしまいました。

多くの投資家はスルガ銀行から1億円程度の資金融資を受けて物件を購入していたのですが、家賃収入が途絶えたため返済に行き詰まる例が続出し、社会問題となっています。

既にスマートデイズが法的整理に入り、ここにきてスルガ銀行にも検査が入ったことで、約700人と言われる物件オーナーに今後どれくらい損害が出るのか不透明になってきましたが、少なからずダメージを負うことは避けられないでしょう。

報道記事によると大半の出資者はサラリーマンの副業によるものと聞いていますが、1億円の融資の審査にパスするということは、それなりに属性のいい人たちだと想像できます。

なぜ、こうしたリテラシーもあるはずの人たちが、怪しい不動産投資にひっかかってしまうのか。

その理由は単純でデメリットについて具体的に共有されるのが一部のコミュニティやメディアだけで、実際にどんなことが起こるかのイメージがわきにくいのでしょう。

そのため、頭では不動産業界には悪い輩もいるとは聞いていながらも、なぜか「自分は大丈夫」と思って参入してしまうのではないでしょうか。

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不動産屋が駐車場を無断で貸し出し!?

偉そうなことを書いておきながら、実は著者も実際に苦労したことのある元サラリーマン大家です。今回は著者が体験した不動産取引のちょっとした事件(?)について紹介したいと思います。

いまだにコミュニケーションは電話とFAXのみという昭和型のビジネススタイルを維持できる会社(ほぼ個人)が生きていける不動産業界には、小さい闇がまだまだ残っていることを感じていただければと思います。

著者が不動産投資に関心を持ったのは10年前。駐車場を相続したのがきっかけです。

物件は自宅からはかなり遠方で、どんな場所・風景だったのかもほぼ記憶にないまま相続していました。そんな見たこともない場所から、少しではありますが毎月お金が口座に勝手に振り込まれるのがとても新鮮だったのを覚えています。

管理しているのは祖父の代から委託している地元の不動産屋A社でした。勝手に良心的なのかと思い込み、すべてをA社に任せていたのですが、数年後ようやくその過ちに気づきます。

たまたまサラリーマン業が少し暇になり時間に余裕が出来たため、自分でも不動産投資をやってみようと思い立ち、改めて駐車場の収入を確認してみました。

すると、日本全体で車のユーザーが減っているとはいえ、継続的に賃料収入が減っている上に細かい変動が毎月あるのです。

不思議に思い、何回か現地に行ってみると予想外の現実が見えてきました。空車が増えているはずなのに、なぜか多くの車が停まっているのです。