ランサーズ 秋好陽介氏(左)/帆風 犬養新嗣氏
ライフ

一流を目指す経営者は、なぜ筋トレに夢中になるのか

「肉体を追い込む」と経営の共通点

「スティーブ・ジョブズが禅にハマった」「これからはマインドフルネスが大切」——。

様々なメンタルハックをテーマにした書籍や雑誌が人気になっているが、精神と両輪をなすのが「肉体」だ。ビジネス環境や市場が目まぐるしく変化している今、特に精神と肉体のタフさを要する起業家や経営者の中には、ジムに通い自らの身体を徹底的に追い込んでいる人もいる。

今回は、印刷産業という縮小傾向にある市場の中で、次々と新しい発想を打ち出し売上を着実に伸ばしている帆風(バンフー)を率いる犬養新嗣氏と、日本最大級のフリーランス総合支援サービスを運営し、雑誌『Tarzan』の読者モデルファイナリストにもノミネートされた経験を持つ、ランサーズ代表の秋好陽介氏が対談。

経営手腕もさることながら「肉体」を追い込むことについても一流の2人の社長が、ビジネスマンに必要な身体性について大真面目に、徹底的に語り合う。

とにかく追い込む

—— ずばりビジネスマンが肉体を鍛えるメリットはどこにあるのでしょうか?

秋好陽介(以下、秋好):経営者視点から真面目な話をすると、やったことに対する効果の確実性が高いところが精神衛生上とてもいいんです。

ビジネスの場合は、イケると思った事業がうまくいかなかったり、投資が回収できなかったりと不確定要素が多い。筋トレはやればやるだけ確実に筋肉量が増え、体脂肪率などの数値が変わる。なのでタフでないと務まらない“メンタルアスリート”と呼ばれる経営者にとっては、とても精神的にいい活動なんです。

犬養新嗣(以下、犬養):筋トレの追い込みでハートが強くなることもありますよね。 僕の場合は、これまであまり仕事と結びつけて考えていませんでしたが、筋トレ中の”無”になる感覚は大切にしています。ハードなトレーニング中に仕事のことを考える余裕はないので、思考をリセットできる。結果的に気分がスッキリするので、肉体と精神両方にとってメリットがある活動だと感じます。

秋好陽介氏(左)/犬養新嗣氏

毎日歯磨きするのと同じ感覚

秋好:そもそも本格的に体を鍛えはじめたきっかけは会社が大きくなるタイミングです。4年前から週1日ほどはジムに通っていましたが、本気になって始めたのは会社組織の変化に合わせて。まず自分自身が変わらないとダメだと思った時に、なぜか最初にひらめいたのが体を引き締めることだった(笑)。

そこからは、経営者のさがで戦略と目標を決めてPDCAを回し、時間の使い方を徹底的に改善してトレーニングを週3日に増やした結果、体脂肪を12%から5%にまで落とすことができました。

 

犬養:僕のきっかけはあまり仕事とは関係なかったですね。小学生の頃から太っていて、29歳の時のピーク体重は86kgありました。体を絞る目的でトレーニングをはじめ、最終的には59kgまで落ち、今は67kg程。昔の知人と会っても僕だとわからないと思いますよ(笑)。

—— 今回は筋トレを日課にしているそんなお二人に、「肉体」と「仕事」の関連性について聞きたいのですが……そもそも忙しい経営者が仕事の合間に筋力トレーニングをすること自体、大変なイメージがあります。

犬養 筋トレを続けられるか否かは優先順位の問題です。

僕の場合、月のはじめにミーティングや会食などの予定と同様に、トレーニングの時間も事前に決めているんです。一度スケジュールが確定したら動かさないようにしています。あまり偉そうなことは言えないのですが、仕事が忙しいからできないと言っている人は、多分全てにおいてそういう言い訳をしてしまっているのではないかと。そこまで筋トレを重要視していないんだと思いますよ。

犬養新嗣氏
犬養新嗣(いぬかい・しんじ)/帆風代表・ワークモチベーションプランナーhttp://qreators.jp/qreator/inukaishinji 1978年生まれ、神奈川県出身。これまでの印刷業という業態にサービス業の精神を導入し、ホスピタリティを軸にサービスの向上や社内活動を活性化。2013年3月代表取締役に就任。生産現場 の効率化や海外の仕組み・設備の導入、新規ECサイトの開始など、お客様に最高のサービスを提供するために枠にとらわれない新しいチャレンジを続けている。