株式会社SOU 代表取締役社長 /嵜本晋輔氏
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異色の上場企業経営者が語る「アパレルの未来、リユースの未来」

ファッションを資産として考える

Jリーグチーム・ガンバ大阪でプレーした元プロサッカー選手が経営者に転身し、設立7年目の今年3月22日に株式上場を果たした。その会社が、ブランド品や貴金属の買取・販売を手がける株式会社SOUだ。

代表の嵜本晋輔(さきもと・しんすけ)氏は、今や日本のリユース界全体を牽引する存在であり、プロスポーツ選手のセカンドキャリアを成功させた先駆者でもある。各方面からの大きな注目を集める嵜本氏に、自社の成長戦略や、リユースとアパレルそれぞれの業界の未来について聞いた。

上場はひとつの目標に過ぎない

「SOU」を立ち上げたのは2011年のことです。元々私はプロのサッカー選手で、2001年にガンバ大阪に入団したのですが、2年でクビになり、21歳の時に現役引退を決意しました。それからは父と兄2人が営んでいたリサイクル業にフィールドを移しました。

嵜本晋輔氏

当時は白物家電をメインで扱っていましたが、ブランド品の買取依頼が少しずつ増えてきたことから需要を感じ、2007年に大阪・難波に買取専門店を出店しました。それが「SOU」の主軸であるブランド品買取店「なんぼや」の前身です。現在、「なんぼや」は全国に40店舗を展開(2017年2月現在)。会社としては創業6年で売上高226億円を達成し、今年3月、ようやく上場というひとつの目標を実現しました。

 

もちろん達成感はありますが、まだまだ成長途中。既存のビジネスが軌道に乗ったことで視野が広がり、新しいサービスを考えていくことも可能になってきました。今後は、まだ世の中にないアイデアをもっと具現化するフェーズに入ってきましたね。

現在、リユースのマーケットは転換点を迎えています。ここ数年で買取店が急増してきたからです。ただ、適正金額で鑑定・査定・買取ができる“信頼できる店”は依然として少ないのではないかと思っています。

「なんぼや」の強みは品物だけを見ることだけではなく、お客様としっかりコミュニケーションを取りながら、的確に満足度の高い取引を成約させること。私たちはそのことを日本一考えてきた自信がある。これは創業以来変わらない強みです。

また、現在手をつけ始めている海外事業にも、注力していく予定です。将来的には、現地で仕入れたものを現地で販売する地産地消型のビジネスモデルを確立したいと考えています。すでに香港などには足がかりを作り始めています。

新しいことを始める時に大切なのは、「掛け算」だと思っています。自分に入ってくるあらゆる情報を事業と結びつけて考えること、と言ってもいいかもしれない。面白くて跳ねそうな事業を考えるには、異業種とのかけ算という発想は常にもっておくべき。

もちろん、心がワクワクするものには無限の可能性があると思っているので、そういう感覚に敏感であることは大切にしています。