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政治政策

米国TPP復帰意向に喜び踊る、安倍官邸の「幸運度」

今井秘書官もゴキゲンらしい

「お土産」がなくて悩んでいたが…

よく指摘されることだが、安倍晋三首相は本当に「ツキ」に恵まれているようだ。

ドナルド・トランプ米大統領は4月12日(米東部標準時間)、ホワイトハウスでベンジャミン・サッセ上院議員(共和党・ネブラスカ州選出)ら農業州選出の共和、民主両党上院議員との会談で、昨年1月に離脱した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への復帰の意向を語った。

 

この衝撃的な速報が伝わった13日早朝、安倍首相の最側近である今井尚哉首相秘書官(政務)は、珍しく自宅を朝駆けしたメディア各社記者に対し上機嫌で接したという話からも理解できる。

安倍首相は17日から2泊4日の日程でフロリダ州南部パームビーチの大統領別荘「マーラ・ラゴ」を訪れ、トランプ大統領と6回目のトップ会談を行う。ところが、前回で触れたように、トランプ大統領が喜ぶような日米通商・貿易に関わるお土産(政策提言)がないことが安倍首相の悩みの種であった。

[写真]2017年2月、「マーラ・ラゴ」で肩を並べたトランプ米大統領夫妻と安倍首相夫妻(Photo by GettyImages)2017年2月、「マーラ・ラゴ」で肩を並べたトランプ米大統領夫妻と安倍首相夫妻(Photo by GettyImages)

お土産どころか、逆に日米自由貿易協定(FTA)交渉開始を求められかねない。安倍政権は現在、3月8日にチリの首都サンティアゴで閣僚合意した米国を除く11ヵ国の新協定(TPP11)の国会承認(批准)を控えており、米国とのFTA交渉開始など口が裂けても言えることではない。

従って筆者は、安倍首相はお得意のテ・タテ(通訳のみ同席=公文書として残らない!)でトランプ大統領に対し「時期が熟せば必ず交渉に応じるから」と、密約する以外に手立てはないと判断していた。

ところがトランプ大統領は同日、ロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表にTPP復帰について日本を含む参加国との交渉を指示したのだ。

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