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東京五輪前に「世界同時不況」がやってくる理由

「借金バブル」の引き金をひくのはどこか
好景気が続き、順調な成長が見込まれている世界経済。だが、決して楽観視することはできない。経済アナリストの中原圭介氏は、2019〜20年にはアメリカが景気後退に陥り、その悪影響が全世界へ波及する可能性があると指摘する。その引き金となるのは、すでにリーマン・ショック時を上回り、崩壊寸前にまで膨らんでしまったアメリカ人の「借金バブル」だという…。

たしかに今は堅調ですが

これからの世界経済の大きな流れについて、読者のみなさんはどのようにお考えでしょうか。アメリカであれ、欧州であれ、日本であれ、圧倒的多数の経済の専門家たちは、「世界経済の拡大基調は、2018~2019年も続くだろう」という見解を示しています。

そのような専門家の見解を聞いている市井の人々のなかには、「世界経済は今後も順調に成長していくだろう」と考えている方々がけっこう多いのではないでしょうか。

たしかに、世界経済は今のところ、堅調に推移しています。国際通貨基金(IMF)や経済協力開発機構(OECD)が2017年以降になって、世界経済の見通しについて上方修正を繰り返していますが、そんないまの世界の好景気を牽引しているのが、アメリカ人の旺盛な消費です。

アメリカの個人消費が伸びている要因は、主にふたつあると考えられます。

ひとつめの要因というのは、原油安による物価の下落にあります。あまり知られていないことですが、原油安の影響がもっとも色濃く出た2015年には、アメリカの消費者物価はわずか0.1%の上昇にとどまり、卸売物価にいたってはマイナス0.9%とデフレの状況にあったのです。

実際のところ、2015年のアメリカの家計所得の中央値は5万6516ドルと5.2%増加し、その増加率は1967年の調査開始以来で最大となっています。これは、物価下落によって実質的な所得が上がり、アメリカ国民の購買力が高まっていた証左であるといえるでしょう。

 
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