不正・事件・犯罪

神社本庁とレスリング界の関係に漂う暗雲

訴訟も起こされ問題に

神社界に食い込む男

神社とレスリング――。

神事の相撲の方が、関係は深いように思われるのだが、実はレスリング関係者の方が神社界に深く食い込んでいる。

JRお茶の水駅近くの神田明神は、11年後の平成41年に創建1300年を迎える江戸総鎮守で商売繁盛の御利益を求めて、参拝者が途切れることがない。

その境内で「御神紋チョコレート」ののぼりを立てて販売しているのが、日本メディアミックス(本社・東京都新宿区)である。創業者は日本レスリング協会会長の福田富昭氏(現取締役)。その後を継いで社長を務めるのは日大レスリング部の後輩で、全日本女子レスリング連盟の理事を務めていたこともある高橋恒雄氏である。

神社の御神紋が入ったお菓子は、「御紋菓」と呼ばれ、「無病息災」や「厄払い」を祈願することにもなるというだけに、神社界との深い信頼関係がなければ販売が許されるものではないが、日本メディアミックスはもっと深く神社界に食い込んでいる。

全国8万の神社を束ねる神社本庁の傘下団体に日本文化興隆財団があり、そこが企画する「日本で唯一、皇室のみを取り扱う季刊ビジュアル誌」である『皇室』の発売元である。

最近、その福田氏の周辺が騒がしい。

日本レスリング協会の栄和人前強化本部長が、五輪4連覇の伊調馨選手に対して行ったパワハラ問題に関し、福田氏は4月6日、調査委員会の認定を受けて謝罪、深々と頭を下げた。ただ、パワハラ告発を受けた3月8日の理事会後の記者会見で「(告発状は)当っているところがひとつもない」と述べ、「レスリング界の隠ぺい体質がみえる」と、批判を浴びた。

 

実は、神社界との関係においても、福田氏と「神社界の裏のドン」と呼ばれる打田文博・神道政治連盟会長との関係が、利権絡みで語られ、そのただならぬ関係を批判した神社本庁の幹部を神社本庁が処分し、法廷闘争にまで発展している。

日本メディアミックスの高橋氏が社長を務め、本社所在地が同じという「ディンプル・インターナショナル」という不動産会社があり、ここが神社本庁の不動産取引を一手に引き受けている。なかには不明朗取引もあるのだから、福田、高橋の両氏と打田氏との関係が疑われるのも無理はない。

福田氏は、レスリング世界選手権の優勝者で引退後はアマチュアスポーツ界に貢献、国際レスリング連盟副会長、日本オリンピック委員会(JOC)副会長など、数々の役職をこなしているが、自動販売機会社の社長を務めるなど会社経営者でもあり、人脈は多岐にわたり交遊は幅広い。

神社界に食い込むきっかけは、『皇室』の創刊だった。

「皇室のビジュアル版を作ろうという話になって、皇室報道協力委員会をまず立ち上げ、『皇室』の発売元として日本メディアミックスを設立(96年)した。その時、幅広く販売網を築こうと、各界に顔の利く福田氏を連れてきて社長に据えた。実際、彼は竹田恒和・JOC会長を招請、取締役に就けることに成功したため格好がついた」(創刊時のメンバー)

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