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ハリル流を受け入れられなかった、日本代表の「ナイーブな一面」

問題はどこにあるのか?

遅すぎた。それでも…

4月9日、日本サッカー代表監督であるヴァイッド・ハリルホジッチが解任された。

「監督の求心力が薄れた」

要約すれば、それが日本サッカー協会がハリルホジッチを更迭した理由だった。後任には、代表技術委員長(監督の人事などを司る仕事)を務めていた西野朗が決まっている。

「ワールドカップまで2ヵ月で代表監督交代なんておかしい!」

「協会のガバナンスが不足しているのでは?」

「解任理由がフワッとしている。監督交代で勝てる算段がない」

サッカーファンの反応は、その多くが否定的なものだった。

どの意見も、それぞれ的を射ている。決断は遅すぎたし、協会のガバナンスは十分に働いていなかったし、西野監督で勝てる見込みもないだろう。

それでも、日本サッカー代表は6月に開催されるロシアワールドカップに、勝利を目指して挑まなければならない。

 

耐えられなかった

ハリルホジッチが指揮するチームにおいて、一部選手たちの不満は世間が思っている以上だった。選手の名前を覚えられない、という小さな軋轢に始まり、選手メンバー選考や戦い方まで、しこりは大きくなっていった。

「つなぐな、とにかく蹴れ、蹴れ」

例えば昨年12月のE−1選手権で、こうハリルホジッチは厳命を下していたが、その戦い方は自分たちのボールを相手に渡すようなもので、状況を無視していた。

とても受け入れられない――そう考える選手たちとの距離は遠くなっていった。そして今年3月の欧州遠征、関係は破綻した。

ただ、この点に関して、日本人選手はややナイーブだったとも言える。

欧州、南米の選手は「やれ」と言われた原則を守りながら、より有効な手段を選べる。表立って監督に楯突くことこそしないが、ふてぶてしいというか、規則は破るためにある、という前提を持っている。監督がなにを言おうと、自分たちが正しい選択をする。手段よりも目的が第一にあるのだ。

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日本人選手は、ハリルホジッチの強硬な指示に対し、ひたすら消耗し、苛ついた。論理的でない命令を高圧的に下されることに、我慢ならなかった。モラルの違いも、浮き彫りになったと言えるだろう。

コミュニケーションのすれ違いは、求心力の低下にもつながった。大なたを振るうべきだったか。その是非は別にして、捨て置けない混乱がチームにあったのは事実だ。

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