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​普段は福祉施設で働く女性が、ストリップという「沼」にハマる理由

静かに増える「スト女」の生態
菅野 久美子 プロフィール

職場でも「スト女」を隠さない

みどりさんは、普段は福祉施設の職員として働いている。ストリップ劇場通いは秘密の趣味かと思いきや、そうでもないという。職場でもスト女であることを公言していて、特に隠そうとはしていない。

「ストリップが好きなことは、別に人に隠すような趣味だとは思わないんです。職場の人もみんな知っていますね。職場の人には没頭できる趣味があって、羨ましいって言われています。だから女性も堂々と見に行けばいいと思いますよ」

事実、みどりさんは、インタビューをお願いした際、仮名ではなく本名が出ることを望んだ。

 

確かに、「ストリップ=いかがわしい世界」というのは、実物を見ずに思い込みで判断する、いわば世間知らずな見方であって、単に色眼鏡でしかない。

浅草ロック座では、メイドバーを通じて、踊り子に差し入れをすることができる。最近では、TwitterなどのSNSをやっている踊り子たちも多いので、差し入れしてもらったものをアップしたりして、ファンとの交流の場に使ってもいる。

みどりさんは、武藤さん以外にも、できるだけ押しの踊り子さんには、健気にも手作りのクッキーやケーキなどを差し入れしている。なかなか、ご飯を食べるまとまった時間もない踊り子さんへのささやかな気遣いだ。

「私自身は、一日中劇場にいるから、お腹が空くと劇場の中にある飲食ができるバーがあるので、休憩時間にそこで軽食を食べたりしていますね。そうして、大好きなストリップ劇場で、休日を一日まったり過ごすのが幸せなんです」

彼女は浅草に行くときには、なんと着物姿での正装(!)を心がけているという。まるで、どこかの祭りにでも行くかのように、心を高鳴らせながら、劇場に向かう足取りは軽やかだ。

みどりさんは、今日も着物に身を包み、ストリップ劇場に向かう。

※「北斎漫画」に登場する「すずめ踊り」をする男性を、つぐみさんと同じ背丈の大きさに拡大して投影し、パラパラ漫画のように動かしていた。
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