エンタメ ライフ

『おらおらでひとりいぐも』著者が小説を書くに至った原動力

若竹千佐子「わが人生最高の10冊」
若竹 千佐子

若竹千佐子さんのベスト10冊

第1位『家父長制と資本制 マルクス主義フェミニズムの地平
上野千鶴子著 岩波現代文庫 1440円
女性への抑圧は何に由来するのか。家父長制と近代資本制社会の共犯関係を論じたフェミニズム研究の記念碑的著作

第2位『物語を生きる 今は昔、昔は今
河合隼雄著 河合俊雄編 岩波現代文庫 1140円
殺人なき争い、継子の幸福、音の不思議……日本の古典から、現代人が自分の物語を作る上で参考になる知恵を学ぶ

第3位『ひらがなでよめばわかる日本語のふしぎ
中西進著 小学館 入手は古書のみ
日本人は曖昧だといわれるが「あいまい」という概念は日本語になかった―平仮名から日本語と日本人を読み解く

第4位『真夜中の彼女たち 書く女の近代
金井景子著 筑摩書房 入手は古書のみ
正岡律から幸田文まで、彼女たちが紆余曲折を経て書き始める瞬間を描き出す表現史

第5位『レクチュール 知的興奮の誘い
甘木透子著 未知谷 2200円
「装丁に魅かれて読んだ。〈ほんとうの私〉など、哲学的にものを考える喜びを知った」

 

第6位『楢山節考
深沢七郎著 新潮文庫 460円
「この本に限らず、深沢さんの“命”の捉え方が面白い。呆気なく死ぬし、連続もしている」

第7位『告白
町田康著 中公文庫 1143円
大量殺人・河内十人斬りはなぜ起きたか。主人公の思弁的告白に引きずり込まれる傑作

第8位『椿の海の記
石牟礼道子著 河出文庫 850円
「石牟礼さんの言葉が美しい。自然と魂と自分が一体になったような生活が素晴らしい」

第9位「死者の書」(『死者の書・口ぶえ』に収録)
折口信夫著 岩波文庫 740円
「難解だが理解したくて、ノートを取りながら読んだ。“語り部”に自分を重ねたりもした」

第10位「母の罪」(「新潮」2012年10月号に掲載)
J・アフマード著 池辺晴彦訳 新潮社 入手は古書のみ
「砂漠に一人残された子供の運命に胸が詰まる。私の孤独など比にならないと思った」

『週刊現代』2018年4月21日号より

新生・ブルーバックス誕生!