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北京を訪れて分かった「中国はいま開戦前夜の真っ只中」という現実

彼らはどうやら本気のようだ
近藤 大介 プロフィール

「最後までつき合ってやる!」

9日まで、北京へ行っていた。北京はまさに、「開戦前夜」という様相を呈していた。アメリカとの貿易戦争である。

4月4日、中国商務部は、「アメリカ原産の一部輸入商品への課税に関する公告」(第34号公告)を発表した。その全文は、以下の通りだ。

〈 アメリカ時間2018年4月3日、アメリカ政府は301調査によって一方的に認定した結果、中国原産の輸入商品に25%の関税をかけると宣布し、それは中国からアメリカに渡る500億ドル分に上る。アメリカ側のこの措置は、WTO(世界貿易機関)の関連規則に明確に違反し、WTOの規則が保持している中国側の合法的権益を厳重に侵犯するものであり、中国側の経済的利益と安全に脅威を与えるものである。

アメリカの国際義務違反が中国に与えた緊急の状況に対して、中国側自身の合法的権益を死守するため、中国政府は「中華人民共和国対外貿易法」などの法律法規、国際法の基本原則などに基づいて、アメリカ原産の大豆などの農産品、自動車、化学工業品、航空機などの輸入商品に対して、対等の関税措置を取る。税率は25%で、2017年の中国のアメリカからの輸入額では、約500億ドル分にあたる(詳細は添付の通り)。

最終的な措置と発効期間は、別に公告する 〉

この「34号公告」に添付されたリストは、下記のアドレスで見られる。「1番 黄大豆」から、「106番 空載重量1万5000㎏を超え、4万5000㎏を超えない航空機、及びその他の航空器機」まで、全106種類の制裁品が、ズラリと並んでいる。

http://images.mofcom.gov.cn/www/201804/20180404161059682.pdf

〔PHOTO〕gettyimages

実際、北京では「奉陪到底」(フェンペイタオディ=最後までつき合ってやる)という、アメリカの「売り言葉」(対中制裁発表)に対する「買い言葉」が、流行語になっていた。

同じ言葉でも、崔天凱駐米大使バージョン、華春莹外交部報道官バージョン、王受文商務部副部長バージョンなど、様々なバージョンがあって、それぞれの真似をしながら「奉陪到底!」と凄むのだ。

もともとは、2011年に公開された中国の任侠映画のタイトルである。当時、私は北京に住んでいて、その映画のプロデューサーが知人だったことから、映画館に観に行ったものだが、残念ながらあまりヒットしなかった。だがいまや、子供まで真似をし合うほどの流行語となっているのだ。

 
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