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マスコミが絶対に報じない「官僚リーク」の実態と問題点を明かそう

バレている、けれども彼らには言えない
髙橋 洋一 プロフィール

リーク、悪口、サボタージュ

さて、官僚からマスコミへのリークは、公表すべきものを少し前倒しして、特定の者に伝えるなどはほとんど問題がないといえる。

逆にいえば、そうした場合以外のリークのほとんどに問題があるわけだが、筆者の役人時代の経験からいえば、マスコミのスクープは、一般的な官僚からのリークによるものが多いように感じられる。その手のマスコミへのリークには、やはり問題があると言わざるを得ない。

官僚は、基本的には記者クラブに属していない人には形式的対応を行うのみで、情報をださない。逆に、官僚と共犯関係にあるといってもいい記者クラブの記者には情報を出す。この共犯関係が行き過ぎれば、「違法」にあたるリークもするというのが実態である。

 

記者クラブ以外の者が情報を取ろうとしてもいかに難しいかは、「『佐川氏の日程は1日で廃棄』情報公開請求でわかった衝撃の実態 」( http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55100 )を見ればいい(ただし、この原稿で触れられている首相動静については、首相番記者が付加価値を付けた記事であり、公表スケジュールと違うのは当然である)。

マスコミへのリークは、官僚の政治家に対する嫌がらせの一つだが、他にも、政治家の悪口を周囲に言いふらしたり、あるいは最終的にはサボタージュという戦法もとってくる。渡辺喜美・元行革担当大臣は、「リーク、悪口、サボタージュ」は官僚の常套手段と喝破していた。

では、なぜ官僚がリークを行うとかといえば、そのほうが情報戦を有利に運べるからだ。これは、捜査当局としても例外ではない。マスコミへのリークを通じて、世論を味方につけられるというわけだ。

捜査中の事案について、「捜査の中で、対象者がこんなに悪いことをやっていることが分かった」と報じられれば、世論は「捜査関係者はもっと頑張れ!」となるだろう。そうすると、捜査がやりやすくなる。いわゆる「国策捜査」は、その手法が活用されるものとして知られている。

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