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行政・自治体

総務省が「ふるさと納税」に苛立ち、自治体に脅しをかける事情

全国の自治体に届いた1通の「通知」

これは体の良い脅しだ

総務省はよほど「ふるさと納税」の広がりが目障りなようだ。

4月1日付けで全国の自治体に総務大臣名で1通の「通知」を出した。

「ふるさと納税に係る返礼品の送付等について」というもので、自治体が「返礼品」として送っている商品を「地元産品にしろ」というのが柱だが、そのほかにも細々と「指示」をしている。総務省は昨年4月にも返礼品を納税額の3割に抑えるよう「通知」している。

今回の通知では、ふるさと納税に関して自治体間の返礼品競争が過熱しているとしている。そのうえで、これまでも「良識ある対応」を自治体に「お願い」してきたが、一部の自治体が従わない点を問題視し、以下のように述べている。

「ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品が送付されているような状況が続けば、制度全体に対する国民の信頼を損なうほか、他の地方団体に対しても好ましくない影響を及ぼすことが懸念されます」

返礼品は自治体の裁量で内容を決めており、総務省に自粛を命ずる法的権限はない。通知にも「地方自治法245条の4(技術的な助言)に基づくものだと明記されている。

本来、強制力はないのだが、「総務省では、個別の地方団体における返礼品送付の見直し状況について、今後、随時把握する予定であることを申し添えます」と畳みかけるような文章が書かれている。体の良い脅しである。

 

そのうえで、以下のような“助言”が記されている。

「次に掲げるようなふるさと納税の趣旨に反するような返礼品は、換金の困難性、転売防止策の程度、地域への経済効果等の如何にかかわらず、送付しないようにすること。【ア】金銭類似性の高いもの(プリペイドカード、商品券、電子マネー・ポイント・マイル、通信料金等)、【イ】資産性の高いもの(電気・電子機器、家具、貴金属、宝飾品、時計、カメラ、ゴルフ用品、楽器、自転車等)、【ウ】価格が高額のもの、(エ )寄附額に対する返礼品の調達価格の割合の高いもの」

呼んでお分かりの通り、「○○すること」という「命令口調」である。文章を読んでいると、総務省の「苛立ち」が伝わって来る。

さらに、返礼割合に関しては、

「社会通念に照らし良識の範囲内のものとし、少なくとも、返礼品として3割を超える返礼割合のものを送付している地方団体においては、速やかに3割以下とすること」

と昨年加えられた「ルール」の遵守を求めている。

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