学校・教育

娘をハーバードに合格させた「最強の母」が一番大切にしていること

こんな英語学習法、アリ?
廣津留 真理 プロフィール

「大切」を何通りの単語で表せるか

「英語は単語が9割」と言うと、「文法はいいんですか?」「スピーキングはいいんですか?」とおっしゃる方が必ずいらっしゃいます。けれど、私たち日本人は日本語の文法を習わなくても、小さい頃から日本語を話しています。同様に英語圏の子どもたちも「S(主語)+V(述語)+O(目的語)+C(補語)」を習わなくても英語を話しています

もちろん最終的なゴールは、大量の単語をストックすることではなく、多くの単語で構成された長い文章を読み書き、話せるようになることです。けれどインプットされた英単語があまりにも少なすぎれば、アウトプットのしようがありません。

たとえば、テニスが好きな理由を聞かれても、たいていの日本人だと、“Playing tennis is interesting.” とか“Tennis is fun.”といった表現で終わってしまいます。これは形容詞の語彙が圧倒的に少ないことが原因です。

国際社会では、知っている単語でクラス・教養が決まります。よく「アメリカ人は頭が悪い」という言葉を聞きますが、人は類似性の高いグループと接する機会が多いので、このようなことを言う人は、自分の単語力に合ったアメリカ人にしか会っていないだけなのだと思われます。「教養ある英語」が読める、書ける、話せるグローバル人材を育てるには、大量の英単語を身に付けておくことが必要です。

たとえば、日本の幼児でも英語環境に身を置けば「とても大切です」を“It’s very important.”と言えますし、日本の中学英語でも教えます。けれど本来は、中学卒業時点で、「大切 important」を別の表現、“crucial" "significant”などと言えて書けなければ、英語を習ってきた意味はありません

もちろん、その単語を駆使できるようになるには、先ほど書いたように母語での思考力がきちんとあることは当然必要です。それについては次回のリビング学習についての記事で具体的な方法についてはお伝えしたいと思います。

 

2020年度英語改革の問題点とは

グローバル社会で通用するのは、子ども同士の遊びで使う会話レベルではない、ロジカルでアカデミックな英文です。これは何もハーバードに入るための話ではありません。ヒトとモノとお金が国という枠組みを超えて自由に行き交い、数々の職業がAIに取って替わられていく社会で、これからの子どもたちが価値のある創造をし、生き抜いていくために必須の条件です。そのためには、最低でも8000~1万語、できれば1万5000語ほどの英単語を覚えている必要があると言われます。

グローバル化に舵を切ったといわれる文部科学省による2020年度(一部2018年度)の学習指導要領改訂では、小学3年生から外国語活動として英語教育が導入され、小学5、6年生で英語が正式科目となります。他の科目と同様、成績評価の対象となりますから、中学受験にも影響します。

ところが、小学校の4年間で覚える英単語の目安は600~700語程度。高校卒業レベルまでに覚えるべき英単語は4000~5000語とされています。このはるかに不足している単語数は、家庭学習でカバーするしかありません