メディア・マスコミ

テレビ局がそれでも「森友改ざん問題」を報じるときに疑うべきこと

あとは検察に任せるべきはずなのに

支持率は下げ止まったのか

先週火曜日に開かれた佐川氏の国会証人喚問がどのように世論に影響したのか。注目の世論調査がでてきた。

共同通信社が3月31日、4月1日の両日に実施した世論調査によると、内閣支持率は42.4%(前回比3.7ポイント増)、不支持は47.5%(前回比0.7ポイント減)だった(なお、前回調査は3月17、18日だ)。また、佐川氏の証言に対して、納得できないとする回答は72.6%だった。

また、読売新聞社も同時期に世論調査を実施しており、内閣支持率は42%(前回比6ポイント減)、不支持率50%(前回比8%ポイント増)だった。やはり、佐川氏の証言に納得できないという人は75%である(なお、読売新聞の前回調査は3月9~11日だ)。

共同通信社と読売新聞社の調査は前回調査時点が異なっているので、前回比の動きがちょっと違う。佐川氏の辞任が3月9日。その後、急速に内閣支持率が下がっていったので、共同通信社の前回調査の方が内閣支持率が下がっていて当たり前である。

 

ということは、内閣支持率は下げ止まった可能性がある。もっとも、世論調査は各種のものを総合的に判断する必要があるので、断定はできないが。

一方で、佐川氏の証言に対して、納得できないという人はかなりの数に上っている。これは、刑事事件の捜査対象になっていることから、多くの場面で答弁を拒否したことが原因であろう。

もっとも、この点はあらかじめ予想されていたことである。議院証言法では、「証人は、自己……が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのあるときは、宣誓、証言又は書類の提出を拒むことができる。」(第4条第1項)と定められているので、これを否定したら人権問題になる。もちろん、この点については、証人に告げられている(議員証言法第1条の5)。

一部の野党は「佐川氏は50回以上も証言拒否をした」というが、逆に言えば、その分だけ拒否されるのがわかっていた質問をしたわけで、まったく野党の議員には芸がないといわざるを得ない(議院証言法を理解していれば、こうして証言拒否をされることは分かっていたはずだ)。

さて、決裁文書改さんについては、佐川氏は「理財局内でやったこと」だとし、財務省の他局のみならず、官邸の首相、官房長官、補佐官、秘書官らの指示、協議などが一切なかったと証言した。これは、偽証罪に問われるかもしれない国会の証人喚問の場で出た新しい発言だ。

もし野党が理財局以外も関係しているというならば、「疑惑が深まった」と叫ぶだけでなく、佐川氏を偽証罪で告発すべきだ、となる。

ちょっと刺激的な言い方になるが、ハッキリ言えば元官僚の佐川氏であれば、国会での四時間程度の「尋問」を凌ぐことは楽である。国会議員の質問力がたいしたことないからだ。しかし、捜査当局が証拠を示しながら、1日8時間くらいの尋問を1週間くらいやられたら、さすがの佐川氏も音を上げるかもしれない。

が、もはや国会での「政治ショー」は必要ない。改ざん事件の真相解明は捜査当局に委ねた方がいいだろう。捜査当局も、国会証人喚問後に、佐川氏に事情聴取しているという。これから、財務省文書改ざん問題は刑事事件として捜査当局へ移っていくだろう。

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