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政局 週刊現代

3・25波乱の自民党大会で「二階幹事長が首相を見捨てる可能性」

田原総一朗×角谷浩一

総裁選なしの首班指名も

田原 麻生(太郎)さんはいずれ辞任するでしょうが、ここまでくると、辞任しても問題はまったく収束しません。麻生辞任は、もはやカードにならないんです。

角谷 改ざんに関して、麻生さんがどこまで、何を知っていたか、そしていつ知ったかが、一連の問題の核心の一つです。

田原 麻生さんは「書き換えは理財局の一部の官僚がやった」と言いました。しかし書き換えられた元の文書には昭恵夫人の名前がある。安倍さんの国会での発言との整合性をとるために、文書を書き換えたんじゃないか。

角谷 財務省は、総理を守るだけでなく、国会に提出する公文書の体裁を整え、さらには会計検査院への説明と辻褄を合わせねばならなかった。

 

田原 森友学園の籠池前理事長夫妻はいまだに勾留中ですが、これは明らかな人権蹂躙だと思います。僕は籠池氏の逮捕前、あるテレビ番組で本人にインタビューしています。

そこで、'15年10月に籠池氏が昭恵さんにかけた電話の内容について訊ねたのです。籠池氏は昭恵さんにこう言ったといいます。『仮払いのカネを早く返して欲しい。また、土地の売却値が高すぎるので、安くして欲しい』。

昭恵さん付の秘書だった谷査恵子さんからは、2種類の回答ファックスが届きました。一つは〈現状では希望に沿うことはできない〉というものでしたが、もう一つに書かれていた文言がありました。

〈平成27年度の予算での措置ができなかったため、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中〉

籠池氏はこのファックスについて、「満額回答だった。仮払金も返ってきたし、8億円も安くなった。安倍夫人のただならぬ尽力のおかげで、心から感謝しています」と証言しているんですよ。

角谷 このファックスの件は、当時一部の議員しか注目しませんでしたが、重要なポイントです。

田原 籠池さんは、釈放されたらこの事情を喋るでしょう。発言にそれなりのリアリティがあれば、昭恵さんの関与は明白になります。長期勾留が続いているのは、それを恐れてのことだと思います。

角谷 籠池さんに今出てこられたら、政権にとっては困るんですね。

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田原 政権支持率は、これから下がる一方でしょう。自民党が国民の信頼を再び得るためにどうすればいいか、という声がだんだん大きくなる。

そこで、ある人物の判断が重要になる。幹事長の二階(俊博)さんです。二階さんが「安倍内閣を守るよりも自民党を守る」と判断すれば、安倍さんは総辞職の可能性も出てくる。そうなると総裁選前倒しもあるでしょう。

角谷 私もそう思います。ポイントは3月25日に開かれる党大会にあります。本来、この日に改憲草案を華々しく発表する予定でしたが、今はその状況にありません。改憲できないのならば、それが目標のすべてだった安倍さんの延命は無意味になります。

安倍さんを延命させるか、信頼獲得のために改憲を捨てるか。安倍さんは二階さんに見捨てられれば、政界主流から退場することになる。

田原 このままだと来年の参院選で自公が3分の2を取るのは無理です。

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