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森友政局で与党・公明党がなぜか安倍政権を批判する「ウラ事情」

「与党内野党」と化したワケ

「国交省からの報告」に隠された意味

佐川宣寿前国税庁長官・財務省前理財局長の証人喚問を控え、財務省による森友学園「文書改竄」問題が重大局面にさしかかっている。

財務省と安倍政権の対応に、与野党問わず批判の声が上がる中、連立与党の一角である公明党の動向に注目する向きはあまりないようだ。

だが、筆者は公明党の動きこそ、この問題が今後どう展開してゆくか、そして与党が「落としどころ」をどこに持ってゆくつもりかを指し示すと見ている。

 

公明党の山口那津男代表は、近畿財務局職員の自殺が報じられた直後の3月10日、与党内では一足早く麻生太郎財務大臣の責任問題に言及。その後も週が明けて12日には、改竄について「立法府の軽視であり、断じて許されない」と厳しい見方を示した。この時すでに、自民党が翌13日まで拒否していた佐川氏の国会招致にも触れている。

自民党幹部では、この問題に関して最も先鋭的で政府に厳しい発言をしているのが二階俊博幹事長だろう。山口氏や公明党の井上義久幹事長などは、二階氏とほぼ同時か、時には少し先行して、同様の批判的な立ち位置からの発言を続けているといえる。

よく知られている通り、二階氏と公明党のパイプは太い。公明党幹部は二階氏との間で意思疎通を行い、調整したうえで戦略的に発言していると見るべきだ。

ところが、注目すべきはこうした表立っての発言ばかりではない。

朝日新聞のスクープは3月2日朝刊。そのわずか3日後の3月5日、官邸と財務省は国土交通省から「改竄前の文書が存在する可能性がある」との報告を受けていた。

国土交通省は、自公連立政権下においては公明党の牙城である。2001年発足の小泉純一郎政権以後、現職の石井啓一大臣に至るまで、公明党議員の国交相は4名にのぼる。

ある創価学会幹部によると、「朝日の記事が出た直後のかなり早い段階、つまり国交省から財務省に報告が行く5日までの3日間に、すでに山口氏の手もとには改竄前のものも含めて文書の写しがあった」という。なるほど国交省の動きは、イコール公明党が率先して動いたものと見て取れる。

「公明党や学会は、『この問題は徹底的にやるぞ』という姿勢を示した。この国交省の動きは、『ウチはもうこの話、ちゃんと握ってるよ』『深いところまで知ってるよ』という、彼らから官邸への無言のプレッシャーです」(官邸関係者)

同じタイミングで、創価学会と公明党双方の幹部が会合を持ち、厳しく責任追及する方針を確認している。

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