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個人投資家が債券投資で悩む「7つの疑問」に真っ正面から答えよう

投資すべきもの、しちゃいけないもの

お金の運用を考えている個人から、債券投資について質問を受けることが時々ある。

現在は、低金利であるにもかかわらず債券投資に興味を持つのかと驚く一方、低金利であるが故に悩みが深いのかもしれないとも思う。

この機会に債券投資に関連する個人投資家の典型的な疑問の幾つかに対して、まとめて答えておこう。現時点では地味な話だが、特に安全に運用したい資金の運用を考える上では重要なテーマだ。

以下、7つの疑問を取りあげる。

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日銀が買い支えているから安全、は本当か

①資産運用では株式と債券を組み合わせるといいのではないですか?

機関投資家、個人投資家の別を問わず、株式と債券(典型的には長期債)を組み合わせて運用すると、運用が上手く行くと考える人が少なくないし、事実、年金基金などのアセット・アロケーション(資産配分計画)では、内・外の株式・債券を組み合わせることが多い。

これは、例えば「不況になると株価が下がるかもしれないが、その場合に、金利が低下して債券価格が上昇する」といった補完的な相関関係に期待するものだ。株式と債券が、常にこのように綺麗な逆相関の関係にある訳ではないが、こうした関係に期待できる場合いはあり得る。

但し、現状では債券利回りが大きく低下してしまっていて、利回りの下限がゼロ%付近だとすると、債券利回りの大幅な低下(債券価格は上昇する)には期待しにくい一方で、インフレ目標の達成が視野に入ってきた時に、債券価格が大幅に下落する可能性があり、「債券を持つことは、有利な賭けだとは言い難い」。

個人投資家の場合、長期金利が2%を上回るくらいまでは、分散投資の効果のために債券を持つメリットは乏しく、後述の個人向け国債の変動金利10年満期を持っていていいのではないかというのが、筆者の考えだ。

 

②日銀が買い支えているから、債券は安全なのではないですか?

インフレ目標が達成されるまで、日銀は大規模な金融緩和政策を止められない。従って、債券価格の大幅な下落は考えにくいので、利回りが少しでも上昇する局面があれば、債券(利付きの長期国債など)を買ってもいいのではないか、というアイデアはあり得る。

但し、現状の債券利回りは、日銀の金融政策によって人為的に低利回りに抑えられており、自然に形成される利回り(長期国債で名目GDP成長率くらいが目処と言われている)よりも低いと考えられ、投資対象としては魅力的ではない。

債券専門のトレーダーならともかく、個人投資家が国内債券投資に向かうことが魅力的な環境だとは思えない。

ただこの注意は、個人投資家よりも、地方銀行などの運用難に陥っている金融機関にこそ届けるべきアドバイスかも知れない。

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