写真:村田克己
格差・貧困 経済・財政 ライフ

シャネル爆買い→ホスト→整形→デリヘルバイトの先に見えたもの

【特別対談】オンナの愛と資本主義

現代ビジネスでの好評連載をまとめた書籍『オンナの値段』が発売! 刊行を記念して行われたスペシャルトークショーの第二弾には、“ショッピングの女王”中村うさぎさんをゲストにお迎えしました。買い物やホストクラブへの浪費から見えてくる「オンナの愛と資本主義」とは!?

買い物は自傷行為!? 浪費に現れる女の攻撃性

鈴木 『オンナの値段』を書くにあたり、夜職の女の子のお金の話に限定するつもりはなかったんです。でも、お金の使い方が極端で面白いのは結局そっちの子ばかりで。それで、彼女たちのお金の使い道に、整形、ホスト、ブランドがでてきたので……これは、中村先生だ!と思いまして、本日お越し願いました。本に出てくるのは大体私と同じか、その少し下の世代の子たちなのですが、先輩として、ざっくばらんに感想お聞かせください。

中村 本に出てくる子たちが私となんにも変わらないことをしていて……。女の人のすることって、男か、買い物か、整形の3つに絞られちゃうのかなって思いました。止まらなくなる気持ちはわかります。『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)っていう本を書かれた精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんが、「男の攻撃性はDVやレイプなどの性暴力などに顕著にあらわれるのですが、女の人がバーゲンセールで必死に買い物をしているところを見ると、まるで狩りのようで、つまり女の攻撃性って買い物にでるんじゃないかなと思うんです」っておっしゃってて。

写真:村田克己

買い物依存症だった頃の自分を攻撃性っていう視点で見たことはありませんでしたが、そう言われてみれば、私はシャネルをレイプしていたのかな、と。団鬼六さんが昔、「自分の手に届かない令嬢や人妻をアンアン言わせるのが快感なんだ」って言われていて、私もなかなか手に届かないシャネルといういわば高嶺の花の人妻を「私に買われて悔しかろう」って陵辱する気持ちで買ってた気がするんですよね。

鈴木 確かにホストに対してもそうですよね。ホスラブ(編集部注:ホストクラブ情報ネット掲示板)を見ても、女の子が普通では考えられないくらい攻撃的になっていて。そう考えると、お金を使うところに女性の攻撃性が出るっていうのはちょっとわかりますね。

 

中村 女の攻撃性はDVや性犯罪にむかうのではなく、浪費という自傷行為みたいな形をとりやすいのかなと。ホストにハマったのだって、自分の手の届かない、若くてきれいな男の頬を札束で叩いて支配してるみたいな感覚に快感を覚えてた気がする。当時は恋愛のつもりだったんですけど。

鈴木 私一晩で350万円近くホストに使ったことありますけど、値段に見合う対価があるっていうよりは、もはや意地みたいな感じで、確かに何かに対して攻撃してる感覚が少しあった気がします。私の場合は、周りの女の子に優越感を持ちたかったんですけど、でもそれだけじゃないなっていう。本にも書きましたがホストに1000万とか使う子もいて、そこには恋愛感情なんかじゃ片付けられない荒々しさがありましたね。