不正・事件・犯罪 週刊現代

20代女性と早朝ゴルフで「暴走ひき殺し」超有名弁護士・78歳の転落

この後、彼は一体どうなるのか
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トヨタも困惑

交通事故に詳しい犯罪被害者支援弁護士フォーラム事務局長の髙橋正人弁護士が指摘する。

「ブレーキとアクセルの踏み間違えで急発進した後、なぜ人のいる歩道にハンドルを切ったのか。自分の身を守るなど何らかの理由で、自分の意志で操作した結果の死亡事故ならば、明らかな過失です。

近年の高齢者によるブレーキとアクセルの踏み間違いの事故は厳罰化傾向にあります。示談が成立するかどうかも影響しますが、今回も近年の状況を考えれば、実刑になる可能性があります。

元特捜部長の肩書や年齢は量刑には関係ありません。ただし、事故の際の対応や遺族の感情は量刑に考慮されます。特に被害者が若いと量刑が重くなる場合が多いですね。実刑で禁錮1年以上もありうると思います」

禁錮刑となれば交通刑務所に入所し、もちろん弁護士資格を失うことになる。また、執行猶予となっても、その期間は弁護士活動をすることはできない。いずれにせよ、死亡事故を起こした石川氏は、弁護士業を畳まざるを得ないだろう。

「石川さんの家族もつらいと思います。奥さんは大物弁護士の妻という感じではなく、いたって普通の主婦です。

子どもは二人、息子は広告代理店、娘はNHKに勤務していると聞いています。まだ学生の孫たちはショックを受けているでしょうね」(前出・石川氏の知人)

無論、それ以上に不幸なのは亡くなった堀内さんやその家族、家屋を失った佐藤さんである。保険会社が対応するとはいえ、補償金は億単位になろう。

 

一方で石川氏の愛車・レクサスを販売するトヨタも困惑するしかない。ニュースでは、半壊したレクサスLS500の映像が何度も流れた。

同車はレクサスシリーズの最高級セダンで新車の価格は1000万円前後。安全装備も充実していたはずなのに、なぜ自動ブレーキが作動しなかったのか、ネット上でも騒ぎになった。

「現行のブレーキ制御は、アクセルを強く踏み続けた場合、そのシステムがキャンセルされるのです。恐怖とパニックで判断能力を失い、ドライバーはブレーキだと思ってアクセルをさらに踏み込んでしまう。するとスピードが増して、暴走がさらに続く。

自動ブレーキが前方の歩行者を認知して作動して物理的に止まれる速度はおよそ50km/hまでです。今回の事故ではそれ以上の速度が出ていたのでしょう。そのため安全装備は機能しなかったと思われます」(自動車評論家・国沢光宏氏)

特捜部長から大物ヤメ検弁護士へ。怖いものなどなかったはずの石川氏は、キャリアのすべてを一瞬で失った。

「週刊現代」2018年3月10日号より

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