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松本人志「ネカフェ難民は、ちゃんと働いて」発言に足りなかったもの

都内に4000人もいるのは理由がある

ネットカフェ難民の本当の実態

2月18日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」のなかで、ネットカフェ難民という社会問題が取り上げられました。

番組中に、コメンテーターのダウンタウンの松本人志さんは、「ネットカフェ難民にちゃんと働いてほしい」という主旨の発言をしたということを、ニュース記事で知りました。

松本人志“ネットカフェ難民”に「ちゃんと働いて」 https://www.nikkansports.com/m/entertainment/news/201802180000429_m.html

記事によれば、同じく番組に出演していた社会学者の古市憲寿さんが「見えにくい貧困」も問題であるとの主旨の発言をしてくれていることもあり、必ずしも番組全体の方向性として「ネットカフェ難民にちゃんと働いてほしい」というような意味づけをしているとは思いません。

 

また、実際に松本人志さんの発言に賛同する人もいるでしょうし、古市憲寿さんの発言に共感する人もいるでしょう。これ自体が一つの問題提起であるとも思います。

ですので、これを一つの契機として、ネットカフェ難民をはじめとする生活困窮者への支援、日本の貧困問題について取り組んでいる立場として、このネットカフェ難民の問題について書きたいと思います。

番組では限られた時間ですので、ネットカフェ難民の人たちの実態について、必ずしも伝えきれていないことも多いかと思います。

ここでは、ネットカフェ難民の実態について、彼らがネットカフェ難民でなくなることが困難な理由は何か、どのようなきっかけでネットカフェ難民におちいってしまうのかなどについて解説します。

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東京都の調査で判明「都内に4000人」

実は、ネットカフェ難民をテーマにした特集を放送する番組や記事がここ数週間で多く存在します。

これは、東京都が1月26日に発表した「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査報告書」(以下、東京都の調査)において、都内のネットカフェ難民が約4000人であると明らかになったことによります。

東京都「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」の結果
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/01/26/14.html