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政治政策 政局 ドイツ

ドイツ政局大混乱!メルケル「大連立政権」は発足前から詰んでいる…?

国民はもう何も期待していない

政治空白が終わらない…

ドイツの政局については、正式に政権が発足するまで書かないつもりだったのだが、あまりにも大混乱しているので、やはり記すことにする。

世論調査に特化したInsa社が、2月9日から12日までに集計したアンケートによれば、CDU/CSU(キリスト教民主同盟/キリスト教社会同盟)の支持率は、9月の総選挙の際の最低の記録をさらに下回り、現在、たったの29.5%。

SPD(社民党)にいたっては16.5%にまで下降し、15%の大台に乗ったAfD(ドイツのための選択肢)とほぼ同列に並んだ。いずれも、かつての国民政党の面影はない。

 

幾つかのメディアがその有様を「implosion」と書いていた。爆発(explosion)ではなく、真空の(中身がない)ため、勝手に凹んで原形をとどめくなってしまったという意味だ。

もし、再選挙になったとしたら、今、進んでいる「大連立」はもう過半数に満たないので機能しない。ドイツの政治は、なんとも収拾のつかない状況になったものである。

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2月7日、上記3党はようやく連立協議を終え、「大連立」として共同の施政方針を発表した。9月24日の総選挙以来の政治空白に、ようやく終止符が打たれると、皆が思った。

しかし実際には、本当に正式に政権が発足するかどうかは、これから行われるSPDの党員投票にかかっている。SPDには、現在46万人あまりの党員がいるが、党員投票というのは、連立協定を本当に締結すべきかどうかを、その46万人の党員全員に諮るものだ。連立を拒否する投票結果が出る可能性もゼロではない。

党員投票が連立の是非を決めるというのは、前回の2013年の総選挙時から始まったことなのだが、実は、最高裁はこれを認めていない。たった46万のSPD党員(実際の投票数はもっと少ない)が、最終的にドイツの国政を左右するとなると、ドイツの議会民主主義が侵害されたことになるからだ。

SPDが党内のことを決めるのに直接民主主義を採用するのは勝手だが、このように各党の党首が協議によって決定したことをひっくり返す権利は、彼らにはない。

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