写真・youtubeより
中国

成田空港で国歌斉唱した中国人を中国が「病的」と突き放したワケ

「被害妄想は笑われる」と一刀両断

成田騒擾事件の顛末

経済の発展に伴い海外旅行する中国人が増加し、報道によれば年間1億4000万人に達している。このうち日本への訪問客数は昨年前年比15.4%増の約735万人と国・地域別でトップが続いている(JNTO=政府観光局の統計による)。

筆者も中国の友人から、「関西方面に泊まりたいのだが京都や大阪はホテルが見つからない」などと微信で相談を受けることもある。だが、人数も増えればトラブルもまた増えるのもやむを得ないことだ。

こうした中、成田空港で航空機の遅延トラブルに巻き込まれた中国人観光客が激昂し中国国歌を合唱した行動が、中国国内でやりすぎだとの議論を呼んでいる。中国の微信や中国メディアが伝えた内容から、事件の経過を追ってみたい。

事件の発端は格安航空会社(LCC)ジェットスター・ジャパンの成田発上海行きの便が1月24日夜、上海空港の悪天候で成田を離陸できず、乗客が空港で夜を明かさなければならなかったことだ。

 

当初この事件を伝えた中国メディアの報道によれば、乗客180人のうち175人は中国人だったが、航空会社は5人の日本人だけを案内し、残りの中国人客の相手はしなかったと書き立てた。

中国人側は「中国語のできるスタッフを用意してほしい」「日本航空の便に乗り換えてすぐに帰国できるようしてほしい」「出発ゲートの電気や暖房を切らないでほしい」「老人、子供らに何かあったら手当をしてほしい」などの要求を出したが、航空会社側はこれを拒否したとしている。

そして25日未明、一部の乗客が食品を買うため現場を離れようとしたところ、航空会社職員から制止されたことがきっかけで小競り合いとなり、空港職員を突き飛ばしたとして1人が逮捕された。

こうした中で一部の乗客が国歌「義勇軍進行曲」を歌って抗議したという。その後中国大使館のスタッフが到着したことでようやく騒ぎが収まり、中国人らは翌日の便で帰国した。

報道に関しては、日本の産経新聞が「成田空港で航空会社職員に暴行容疑で中国人を逮捕」と報道した一方で、日本のメディアが中国人観光客の受けた扱いについては報じていないとして、不公平だとの印象を読者に与えた。

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