イギリスのテレビ局も驚愕した日本の「国難レベルの人口減少」

「この島国で本当にそんなことが…」
現代新書

「課題先進国」ニッポン

日本での人口問題に関心を示しているのは、何もこのたび取材に訪れたチャンネル5だけではない。

イギリスの週刊新聞「エコノミスト」では、「日本は世界史上最も高齢化の進んだ社会になる」、少子高齢化で「大きな損害を被る」国だとして日本は取り上げられている。その内容もかなり具体的だ。

 

<日本の高齢者比率は長いあいだ世界最高を維持しており、今なお比率は高まっている。2010~50年期に、日本の被扶養者率は40ポイント上昇し、2050年までには、被扶養者数と労働年齢の成人数が肩を並べるだろう。過去を振り返っても、このような状況に直面した社会は存在しない>(『2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する』)

他方、人生100年時代の人生設計について論じてベストセラーとなった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』著者のリンダ・グラットン氏も、安倍政権が目玉政策に掲げる「人づくり革命」の具体策を検討する「人生100年時代構想会議」の有識者議員の一人に起用され、少なからず日本に関わり、この先を注視することになる。

なぜそうまでして、日本に関心を持つのだろうか。河合氏は言う。

「イギリスをはじめとして、世界は今後人口が増えていく傾向にありますが、じつは2060年頃には、高齢化と人口減少に傾くとされています。

まだまだ先のことのように思えますが、すでにこの問題に関心ある人たちは対策が必要であることを自覚しているのです。

人口問題は対策をとっても効果が出るのに、20年は必要とされる。そうしたなか、先行する日本がどう動くのかに関心が高まっているわけです。

逆に言えば、これは日本にとって大きなチャンスです。日本はこれまで多くのことを海外に学んできましたが、この危機を乗り越えれば、今度は世界が、日本に学ぶことになるのです」

誰かがどうにかしてくれる時代は終わった。「国難」である少子高齢化問題に対して、自分たちには一体何ができるのかを、たとえば『未来の年表』を手がかりとして、ひとりひとり考えなければならない。そんな「課題先進国」に私たちは生きている。(取材・文/安部次郎)

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