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数字を見ればトランプ大統領の経済政策「スゴイ成果」が一目で分かる

いろんな批判はあるけれど

経済運営は好調

1月20日、トランプ政権が誕生してから1年が経過した。日本では氏の過激な言動や「ロシアゲート疑惑」が報じられることが大半で、大規模なインフラ投資や減税など、選挙中に訴えていた公約がどれほど進行しているのかがよくわからなくなっている。実際のところ、トランプ大統領になってから米国の経済はどのように変化したのか。

まず「大規模なインフラ投資を行う」という公約については、現時点では計画すらも立てられていない。議会の多数派にインフラ投資の法案を通すように「工作」している兆候も見られない。ちなみに「メキシコとの国境に壁を作る」という誰もが耳を疑った公約は徐々に進んでいて、'17年10月にいくつかの壁の「試作品」が公開された。

次に「大型減税を行う」としていた点については、一定の成功を収めている。議会は'18年から、35%だった法人税率を21%に引き下げる大型減税法案を可決した。個人所得税の最高税率も39・6%から37%に下げ、控除額も2倍に増やすという。

 

それが達成されれば、全体の減税規模は10年間で1・5兆ドル、年間円換算で17兆円となる。この減税規模は、過去最大とされた'01~'03年の「ブッシュ減税」を上回るものとなる。

国内の経済状況は比較的良好だ。実質経済成長率は3・2%('17年7~9月期)、失業率は4・1%('17年12月)、インフレ率は2・1%となっているが、1年前にはそれぞれ2・8%、4・7%、1・3%だったので、文句をつけられないほど調子がよい。

部分的にはオバマ政権の成果とも考えられるが、その好調さを維持してきたトランプ政権の経済運営能力は十分にあるといえる。

今後大型減税が実施されれば、堅調な経済はさらに長く維持される可能性が高い。仮に連邦準備銀行(FRB)が利上げをしても耐えられるだけの力をつけているだろう。

この好調ぶりを象徴するのが、史上最高価格を更新する株価である。昨年1月20日のニューヨーク・ダウ平均株価は19827・25ドルだったが、今年1月19日には26071・72ドルと1年間で3割以上も上昇した。

株価は経済指標の先取りという側面もあるので、まさにトランプ政権の経済運営を好感している証となっている。当たり前のことだが、株価が上昇しているときに、経済が悪くなることはない。ある意味で、株価は誰にでも景気の良し悪しがわかるシンプルな経済指標というわけだ。

とはいえ「口は災いの門」のようで、トランプ大統領の支持率は1月18日時点で37%と決して高いとはいえない。それでもトランプ大統領の支持層は強固なため、一定の支持率は維持できている。これはほかの大統領になかった特徴だ。

 

トランプ政権は、対外的な評判もあまり良くない。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)やパリ協定からの離脱は明らかにアメリカのエゴを見せつけるもので、世界からの顰蹙を買った。だが日本にとっては、TPPの代わりに日米FTA(自由貿易協定)を結ぶチャンスを得たと考えれば好都合である。

アメリカ経済の好調のメリットをもっとも受けるのは日本だ。世界から好まれていないトランプ政権であるが、期待したい一面も備えている。

『週刊現代』2018年2月10日号より

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